ビジネス英語ではよく「アテンド(attend)」という単語が使われますが、どのような意味かご存知ですか?
日本語でも「アテンドする」といった言い方があり、耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
実は英語の「attend」と日本語の「アテンドする」は少しニュアンスが異なり、英会話で日本語の用法のまま使ってしまうと誤解が生じてしまう可能性があります。
今回の記事では、そんなビジネス英語で使われる「アテンド」の意味について詳しく解説していきます。例文もあわせて紹介していくので、ぜひビジネス英語力アップに役立ててみてくださいね。
目次
ビジネス英語で使われる「アテンド」の意味
早速、ビジネス英語で使われる「アテンド」の意味について見ていきましょう。
「attend(アテンド)」は主に「出席する・参列する」という意味で使われる動詞ですが、他にも「世話をする・付き添う」という意味を持ちます。
客室乗務員のことを「flight attendant(フライトアテンダント)」と呼びますが、これは「フライトの世話をする(付き添う)人」という意味です。
また、業務や問題に対して「適切な対応をする」という意味で使うこともできます。
日本語でもビジネスシーンで「アテンドする」と言うことがありますが、その場合は英語の元のニュアンスと少し異なり、「同伴する・接待する」といった意味で使われることが多いです。
しかし、英語の「attend」には「同伴する・接待する」という意味はありません。「同伴する・接待する」と言い表したい時には他の英語表現を使う必要があるので注意しましょう。
「同伴する・接待する」を意味する英語表現については、記事の後半で詳しく解説していきますね。
ビジネス英語で使える「アテンド」の例文【3選】
ここからは、「attend(アテンド)」を使った具体的な例文を見ていきましょう。
- I have to attend the meeting.(その会議に参加しなければいけない。)
- It’s important to attend to the needs of the customers.(顧客のニーズにアテンドすることが大切です。)
- He attended to the VIP guests.(彼はVIPゲストのアテンドをした。)
1.I have to attend the meeting.(その会議に参加しなければいけない。)
最も一般的に使われる「attend」の意味が、「出席する・参加する」です。「attend + 名詞」で「◯◯に参加する」と言い表すことができます。
前置詞を置く必要はなく、「attend」のすぐ後ろに「the meeting」や「the seminar」など、参加の対象物がくるのがポイントです。よくある間違いとして「attend to the meeting」がありますが、この場合は「会議の世話をする」という意味になってしまうので注意しましょう。
- She attended the conference last week.(彼女は先週、協議会に参加しました。)
- I am unable to attend the training session.(トレーニングセッションには参加できません。)
- We encourage all employees to attend the meeting.(全社員に会議への参加を推奨します。)
2.It’s important to attend to the needs of the customers.(顧客のニーズにアテンドすることが大切です。)
「attend to」には「〜の世話をする」という意味があり、「世話をする=適切な対応をする」という使い方ができます。
日本語でもしばしば「アテンドする=応じる・処理する」という意味で使いますよね。
「attend to the needs of the customers」で「顧客のニーズにアテンドする(応える)」を意味します。
- She attended to the customer’s request.(彼女はお客様の要求に応じました。)
- The manager is attending to the progress of the project.(マネージャーはプロジェクトの進捗状況をアテンドしています。)
- He attended to the unexpected issue.(彼は想定外の問題に対処しました。)
3.He attended to the VIP guests.(彼はVIPゲストのアテンドをした。)
「attend」には「付き添う」という意味もあり、案内やサービスを提供する場合に使うことができます。
主にホテルやレストラン、航空会社などサービス業界でよく使われ、「スタッフがゲストの世話をする」という状況を指す表現です。
またサービス業以外でよく使われるシチュエーション例としては、「The teacher attended the student to the classroom.(先生は教室まで生徒の付き添いをしました。)」といったように、付き添ってサポートするようなシーンで使います。
日本語の「接待する」や「業務をサポートする」とは少しニュアンスが違うので、使う際は注意しましょう。
- The dedicated staff will attend to the guests.(専属スタッフがゲストの世話をします。)
- She asked her friend to attend her to the doctor’s appointment.(彼女は友達に病院まで付き添ってもらいました。)
「アテンド」に似た・関連する英単語まとめ
他にも「アテンド」に似た表現や関連する表現があるので、例文と一緒にチェックしていきましょう。
どれもビジネス英語で使える便利な表現なので、ぜひ「attend」とセットで覚えてみてくださいね。
- Attendance(出席・参加)
- Entertain(接待する)
- Accompany(同伴する・同行する)
1.Attendance(出席・参加)
「attendance」は「出席・参加」を意味する単語で、「attend」の名詞形です。
- Attendance at the seminar is required.(そのセミナーは参加必須です。)
他に「attend」の派生語には「attendant」があり、サービス業界で働く人・付き添いの人(アテンダント)という意味です。「客室乗務員(flight attendant)」や「attendant nurse(付き添いの看護師)」といった使い方ができます。
また、「出席者数」という意味もあり、「The attendance at the conference was high.(会議への出席者数は多かった。)」のように表現することもできます。
- The manager checked the attendance sheet.(マネージャーは出席リストをチェックしました。)
- Please encourage seminar attendance.(セミナー参加を促進してください。)
- The number of attendees at the event is increasing.(イベントへの出席者数が増えています。)
2.Entertain(接待する)
英語の「attend」には「接待する」という意味がないとお伝えしましたが、「接待する」と言いたい時には動詞「entertain」を使うのが一般的です。
- We will entertain our clients with dinner tonight.(クライアントを今夜ディナーで接待します。)
「entertain」には「楽しませる・もてなす」という意味があり、ビジネスシーンで顧客を接待する場合などに使うことができます。
ここでの文法ポイントは、接待方法を「with」を使って表すことです。「entertain + (接待相手)+ with +(接待方法)」で、「◯◯に〜〜で接待する」という意味になります。方法を指すので「by(〜によって)」と間違えやすいですが、「with」なので注意しましょう。
- I have to entertain clients.(顧客の接待をしなければいけません。)
- The embassy entertained foreign diplomats.(大使館は外交官を接待した。)
- The company entertained its clients with a luxurious yacht cruise.(その会社は高級ヨットクルーズでクライアントを接待しました。)
3.Accompany(同伴する・同行する)
ビジネスシーンで「同行する」と言いたい時に使えるのが、「accompany」です。
- I will accompany the business trip.(私が出張に同伴します。)
「accompany」には「同行する・サポートする」という意味があり、特定の場所に行く際に一緒に行くことや、特定の役割を助けることを指します。
「attend」には「付き添う」という意味がありますが、「世話をする」というニュアンスがあるため、ビジネスシーンで「同行する」と言いたい場合は「accompany」を使うと良いでしょう。
- She will accompany me to the airport.(彼女は私が空港に行くのに同行します。)
- The manager will accompany the team in the project.(マネージャーはプロジェクトでチームをサポートします。)
- I will accompany the client to the meeting tomorrow.(明日の会議では私がクライアントに同行します。)
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まとめ:ビジネス英語の「アテンド(attend)」を使いこなして英会話力をアップさせよう!
今回の記事では、ビジネス英語の「アテンド(attend)」の意味と使い方について詳しく解説しました。
「attend」には「出席する」という意味の他にも「世話をする・付き添う」という意味があり、幅広いシーンで使うことができます。また、日本語の「アテンドする」とは少しニュアンスが異なり、「attend」には「接待する・同行する」といった意味は含まれないので注意しましょう。
「接待する」と言いたい時には「entertain」、「同行する」と伝えたい時には「accompany」といった表現が使えます。
今回の記事がビジネス英語学習の参考になれば幸いです。どれもビジネスシーンで役立つ表現なので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね。
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