今回は、英語コーチングで有名な「PROGRIT(プログリット)」が、1日30分から始められるシャドーイング添削をメインにした「シャドテン」というサービスを2020年6月より開始したのでその内容をレポートしていきます。
シャドーイングとは簡単に言うと「リスニング力を大幅に向上させるための学習方法」のこと。しっかりと続けて学習することで以下のような効果を実感することができます。
- 「今まで聞き取れなかった音声を理解できる」
- 「ネイティブの英語スピードにもついていける」
- 「TOEICのリスニングセクションが聞き取れるようになる」など…
シャドーイングを使った学習方法について熟知している添削者が、各受講生の課題を添削、アドバイスをしてくれます。また、シャドテンには、学習に役立つ様々なコンテンツを用意しているので、受講生は「正しい学習方法」で着実にリスニング力を上げながらトレーニングを繰り返すことが可能です。
さらに、シャドテンは、従来の英会話スクールにはない「サブスクリプション(月額定額制)」でリーズナブルに使える点や「スマホアプリで学習可能」という利便性を兼ね合わせたサービスになります。
この記事では、そんな「シャドテン」が提供しているサービス内容をはじめ、僕自身が実際に使用してみたレビューをしていこうと思います。
目次
リスニング力が大きく向上させるシャドーイング添削「シャドテン」とは?【基本情報】

プログラム名 | シャドテン |
---|---|
入会金 | なし |
受講料金 | 21,780円(税込)/月 |
対応OS | iPhone / Android |
無料体験 | 7日間無料お試しあり |
「シャドテン」は、課題に応じたリスニング音声をシャドーイングし、シャドテン専属の添削者が添削した内容を元に学習を進めていくサブスクリプション(月額定額制)のサービスです。
英語音声を聴きながら、それと同じ音を少し遅れて発音するトレーニングのこと。シャドー(影)にように遅れてくることからシャドーイングと呼ばれておりリスニング力向上の学習方法として有名です。
現在、多くの英語学習者に使われている「シャドテン」ですが、サービスをリリースした経緯としては、プログリットの受講生を対象にしたアンケート調査が大きく影響しているのだそう。
調査の中で、伸ばしたい英語のスキルの中で79%の受講生人が「リスニング力」と答えていることがわかり、リスニング力を上げるために提供できるサービスはないかと考え作られたのが「シャドテン」ということになります。
※1位は85%でスピーキング力

シャドテンを実際に使ってみた!【添削内容などを詳しく解説】
ここからは、僕自身が実際に「シャドテン」を使ってみたので、課題内容やフィードバックされた点などを詳しくみていきましょう。
サービスを使う方と全く同じように体験してきたのでぜひ参考にしてくださいね。
ちなみに課題開始前に行う準備として、以下のステップを踏みます。
- 公式サイトよりシャドテンの申し込み
- プランの申し込み(※7日間の無料体験中は課金されません)
- アプリのダウンロード・LINEの友達登録
- 名前・TOEICスコア・シャドテンでの目標などを入力
- トレーニング方法を確認(YouTube動画)
- 簡単な英語テストを受ける
- リスト化された課題内容から好きなトピックを選ぶ
シャドテンのアプリは、iPhoneでもAndroidでもダウンロード可能。また、シャドーイングトレーニングを初めて行う方にとって学習方法をしっかり理解できるように「学習方法の流れ」を動画で解説してくれています。
そのため、課題に取り組む前からシャドテンの使い方をしっかり把握した上で開始することが可能です。
次項では、僕が体験した流れに沿って課題内容の種類やシャドーイング方法について簡単にお伝していきます。
- 英語が聞き取れるようになるステップを理解する
- 課題リスト(教材)から自分の好きな内容をピックアップする
- 正しい学習方法で課題に取り組む
- 添削者からフィードバックをもらう
1. 英語が聞き取れるようになるステップを理解する
シャドテンでは、月額課金を始める前に「7日間のお試し期間」が設けられており、無料でシャドーイングの添削をしてもらえます。
お試し期間中には、登録したLINE経由でシャドーイングに関する学習ポイントが毎日送られてくるのでそれに目を通しておくとより理解できる形で学習に取り組むことが可能です。
お試し期間中のLINEのメッセージの中には、シャドーイングをしっかりと理解するために「音声知覚」と「意味理解」という以下2つのステップを踏んで意識して学習することを推奨していることが書かれています。
この表をしっかり理解しておくことで、シャドーイングを正しい方法で行うことができ、リスニング力を効果的に伸ばすことが可能です。
簡単に内容を説明していくと、音声知覚とは「英語の音声を聞いてどのような単語なのか知覚する」ことです。
例えば、「ァナッポウ」という音声を聞いて「この音はan appleと言っているな」と知覚(音を正確にキャッチ)できていれば、それは音声知覚ができているということになります。
また、意味理解とは「音声知覚した単語が文章全体でどのような意味なのかを理解する」こと。
上記の例で説明すると、「an apple」という単語の意味=「りんご」「赤くて丸いフルーツ」という意味を理解できれば、意味理解は出来ているということになります。
シャドテンでは、シャドーイングした音声をスマホアプリ経由で提出し、その後24時間以内に「音声知覚」や「意味理解」に関連する内容のアドバイスを添削結果として送られてきます。
そのため、添削のアドバイスを理解するために課題を行う前に上記で説明した「音声知覚」や「意味理解」を知っておくのが大事なポイントです。
2. 課題リスト(教材)から自分の好きな内容をピックアップする
次に、シャドテンのアプリをダウンロードしたら画面上の「シャドーイング」をタップし、課題内容のページに飛びます。
課題内容を確認してみると「Our History」「Marketing」「Seeing the Future」など、色々な録音音声がリストアップされています。
多くの課題内容が「ビジネス・社会・科学・芸能」などを基にしており、テーマとしても興味のそそるものが多い印象。また、TOEICやTOEFL・IELTSに特化した内容の課題も用意されているので、試験対策用にも使えます。
そして、それぞれに「WPM(Words per Minute)」という1分間に読むことができる単語指標が書いてあるのがわかります。

WPMは「Words Per Minute」の略で、1分間で読むことの出来る単語数を指します。計算式は(文章の単語総数)÷(読むのにかかった秒数)×60 = WPM となります。
WPMが高ければ高いほどその音声にはたくさんの単語が入ってくるため、理解する難易度も高くなっていきます。
僕の場合は、シャドテンの英語テストを通じてWPM指標を把握していたので、それを基準に自分に適した内容の課題音声を選択し音声をトレーニングを行いました。
仮に、自身のWPMのレベルの課題を聞いてみて「全然聞き取れない…」ということであれば、まずは低い数値のものから聞いてみるのも良いかと思います。
今回僕がチョイスした内容は、海外のプレゼンテーション動画を集めた「Japan Times」のWPM140の課題で「Psychology(心理学)」をテーマにしたもので、音声の長さは60秒程度でした。
3. 正しい学習方法で課題に取り組む
シャドテンでは、課題をピックアップしたあとに以下の流れでトレーニングを行っていきます。
- 音声を聞く
- スクリプトから文章を読んで完璧に意味の理解をする
- オーバーラッピングを繰り返す
- シャドーイングを繰り返す
※オーバーラッピングとは、音声と同じタイミングでスクリプトを見ながら発話するトレーニング方法です。
「オーバーラッピング」や「シャドーイング」を行うことで、自分が聞き取れている音・聞き取れない音がよくわかるようになります。また、スムーズに言えない単語や英文があれば、そこは音が聞き取れないということもわかります。
これらの学習方法も、プログリットの英語テストの際に閲覧できる説明動画から確認できるので、安心して取り組めます。
「オーバーラッピング」や「シャドーイング」はリスニング力アップのために必要なトレーニングですので、シャドテンで指示されている推奨回数まで何度も繰り返しトレーニングをしました。終了したアプリ内にある音声録音を行い送信。
4. 添削者からフィードバックをもらう
シャドテンの課題提出をした後は、添削者からの添削を待ちます。基本的に24時間以内に返信が返ってくるので届き次第チェックします。
添削内容も全てアプリ内で確認できるので、通勤・通学中の隙間時間などでも気軽に確認することが可能です。
僕が送った音声内容に対しての添削は以下のようでした。
まず、Good Points(良い点)・Improvement Point(改善点)がコメントされており、自分では気づけなかった発音の癖などもきちんと添削してアドバイスしてくれました。
特に、英語発音のルールでもよく登場する「音の連結」「音の消失」などを、実際の音声を元にして解説してくれている点がとても参考になりますね。
添削内容を元に、改善点を意識しながら再度シャドーイングトレーニングを行います。また、無意識に自然と発音できていた部分も「良い点」としてまとめてくれたのでそちらも確認しながら「音の繋がりや変形」をチェックしました。
そして、次の日からは異なる課題に進み同じサイクルを繰り返す流れでシャドテンのトレーニングは行われます。
実際にシャドテンを使ってみた感想
今回シャドテンを使ってみてまず感じたことは「聞けなかった音が聞き取れるようになることをすぐに実感できた」ということです。
英語にはいくつも発音のルールがあり例えば「子音+子音で音が消える」であったり「子音+母音は音が繋がる」のようなものなど様々あります。そして、それらのルールは読むだけでは理解するのが難しいもの。
そのため、音声理解は教科書を読むように端から読み進めるのではなく、実際に声に出してみてそれに対するフィードバックをもらうことが必要です。
シャドテンを使うことで、発音に詳しい添削者が毎回お題を変えてそれに関する音のルールを詳しく解説してくれるので「学びながらアウトプット」でき学習効果も高く学べます。
僕自身も1度の添削を受けるだけで、課題内容の発音をしっかり理解できスムーズに言えるようになりました。また、同じような音のルールに関しての課題が再度出てきても、処理速度が早くなっているので素早く聞き取ることができるかと思います。
シャドテンはサブスクリプション(月額定額制)のサービスですので、1ヶ月だけまずは試してみることもでき「英語のリスニング力やスピーキング力(特に発音)を鍛えたい方」には、かなりおすすめできる学習サービスですね。
シャドテンの口コミ・評判まとめ
ここでは、シャドテンを使用している受講生の口コミや評判についてまとめています。
ここで、受講生の声をチェックしてみましょう!
#今日の積み上げ
シャドテンはトライアル2日目。添削が返ってくるのが早くてびっくり!📕English📕
英会話50分#TEPPAN英単語 20分#シャドテン 30分
その他(listening)60分💪運動💪#リングフィット 20分#FitBoxing2 20分#朝活#英語学習 #今日の英語 #今日の運動
— ikeo@英語学習中 (@IkeSunrise) June 10, 2021
https://platform.twitter.com/widgets.js
シャドテンをやると生活にハリがでた。😳
やっぱり英語学習は毎日少しでもやるとシャキっとするね。😇
学びたい英語のために前に進んでる、達成感というか、自己肯定感につながる!✨#シャドテン#プログリット#progrit
— Kumao Takamasa / 高正熊生@英語コーチング研究家・YouTuber (@kumaotakamasa) June 6, 2021
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6.12 シャドテンの添削と、キャリアのコーチングを受けて、人から肯定してもらうことは大きなエネルギーを産むな〜と思った日でした!コーチングは初でしたが、今までも結構セルフコーチング出来ていたんだなーという自信につながった!どんどん人からフィードバックを得ることを大切にしていきたい🗣 pic.twitter.com/K1gVpTrU5C
— あこ@VERSANT55目標 (@ak_studylog) June 12, 2021
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上記の通り、シャドテンを利用している方は学習効果を実感しており、英語学習の習慣化が上手くできているようでした。
シャドテンで日々学習を行うことをきっかけに英語に熱が入る方も多いみたいですね!
シャドテン開発者へインタビュー【Q&A形式】
今回は、シャドテンを使っただけでなく「シャドテン」の開発者へインタビューも行ってきたので記事にまとめました。
「月額制でも短期間で成果は出るのか?」「どのような経緯でシャドテンが生まれたのか?」など聞いているので、こちらもシャドテンをしっかり理解する上で参考にしてみてくださいね!

矢部大輔
やべだいすけ/株式会社プログリット プロダクト開発部
大学院で物理学を専攻し、ドイツにも留学。卒業後、IT企画や物流企業での上海勤務を経て株式会社プログリットへ入社。同社ではコンサルタントを経験後、プロダクト開発・サービス企画を担当。学習カリキュラムの開発や学習ツールの構築などを行う。
シャドテンを開始した経緯は何ですか?
述べ800名以上の卒業生が卒業後のシャドーイングを継続されており、卒業後も英語力を伸ばしているのを見ている中で、このサービスを世に広めたいと気持ちが出てきました。
その結果、プログリットの卒業生でなくても使えるサブスクリプション(月額定額制)として「シャドテン」を開始した経緯があります。
シャドテンだからこそできるサービスの強みは何ですか?
自分のレベルに合っていない内容のシャドーイングを行っても効率的な学習とは言えません。
また、独学で教材を選んでシャドーイングを実施するのも大変です。
継続しやすく、負荷がかかりすぎない課題を着実にこなしていくことで結果としてリスニング力を高めることに繋がります。
また、シャドテン専属の添削者からの添削がアプリに毎日届くということで、受講生にとっても「半強制に英語学習を習慣化」するきっかけにもなり効果的です。
サブスクリプション(月額定額制)のサービスですが1ヶ月でも成果はみられるのでしょうか?
学習効果は人それぞれではありますが、毎日課題をこなして復習していれば「1ヶ月でも成長実感を感じる」ことは可能です。英語発音のルールを繰り返し理解しパターンがわかってくれば短期間でも聞けなかった音が聞こえるようになることは間違いありません。
シャドーイング内容は受講生が持ち込みのものを使うこともできますか?
今回のインタビューはここで終わりになりますが、実際に取材を通じてシャドテンのサービスを見てみると、このような添削系のサービスは基本「AIが自動でチェック・回答する」ものが多いです。
シャドテンの場合は「英語学習のプロ」が1つひとつ添削してくれるのでアドバイス内容によってはリスニング・スピーキングをはじめとした英語力全体の向上が期待できるのではないでしょうか。
控えめに見ても、シャドテンはおすすめできるサービスだと思います。
また、English Withでは他にもシャドテンのプロダクトマネージャーへの取材も行っています。異なる切り口から様々な質問をしているのでこちらもご覧ください!

シャドテンの料金情報

入学金 | 0円 |
授業料 | 21,780円(税込)/1レッスン |
レッスン単価 | 回数制限なし |
教材費 | 0円 |
レッスン体系 | 音声の添削サービス |
備考 | 300以上の教材使用可能 |
シャドテンの料金プランは、サブスクリプション(月額定額制)で「21,780円/月」となります。
最後に:シャドテンでは7日間無料体験ができるのでまずは試してみましょう!
今回は、シャドーイング添削サービス「シャドテン」について、体験受講や開発者へのインタビューを記事にまとめました。
元々、シャドテンは、プログリットの卒業生限定で行っていたサービスであった「シャドーイングの添削サービス」でしたので受講者が限定されてしまっていました。
今では、サブスクリプション(月額定額制)になりどなたでも使えるようになったということで、気軽に始められますし続けていれば効果も十分に期待できます。
そのため、シャドテンは「リスニング力を高めていきたいと思っている方」はぜひ手にとって利用していただきたいサービスです。
僕自身、シャドーイングの添削サービスを受けてみて、1つひとつのコメントやフィードバックが非常に丁寧でわかりやすく、毎日課題を提出しなければならないということもあり「次回はもっと正しい発音で録音しよう!」とモチベーション高く続けられるなと感じました。
もちろん正しい発音を提出することが目的ではないのですが、リスニング力を鍛えるためにはシャドーイングが適切で、効果的に学習を進めるにはプロの方のアドバイスが一番重要です。
リスニングやスピーキングのトレーニングは、参考書を読むよりも「アウトプット」と「正しいフィードバック」が大事になります。
シャドテンでは「自分に合った英語課題」と「英語学習のプロによるフィードバック」を毎日もらいながら、リスニング力を効果的に鍛えることができます。
気になる方はまずはお試しで「7日間の無料体験」を通じてサービスを使ってみましょう!
