TOEICテスト対策になる参考書や問題集はたくさん販売されていますが、TOEIC公式の問題集もあります。スコアアップのためには、効率の良く問題集を使うことが大切です。
そこで今回は、TOEIC公式問題集の使い方やおすすめの問題集を紹介します。
TOEIC受験予定のある方や、公式問題集選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
TOEIC公式問題集の使い方【パート別攻略法】
TOEIC公式問題集の使い方をパート別に紹介します。
- Part1(リスニング):写真を見てから音声を聞く
- Part2(リスニング):疑問視の意味を調べる
- Part3(リスニング):会話を具体的にイメージする
- Part4(リスニング):シャドーイング
- Part5(リーディング):英単語・熟語を調べる
- Part6(リーディング):精読
- Part7(リーディング):速読
Part1(リスニング)
TOEIC公式問題集のPart1のおすすめの使い方は、写真をざっと見てからリスニング音声を聞くことです。
TOEICテストパート1は、写真描写問題です。英文を聞き取って、写真の内容に最も適する選択肢を選びます。TOEICテスト本番は、すぐにリスニングの問題が読み上げられるわけではないので、あらかじめ写真をざっと見てから問題を解くと良いでしょう。
英語を完全に聞き取れなくても、写真と関係のない英単語が出てきたら、その選択肢を除外する練習をすることもおすすめします。
たとえば、犬がまったく写っていない写真があり、英語の音声で「dog」と出てきたら、その選択肢は誤答の可能性が高いです。聞き取れた単語でも正解に結びつける練習をしましょう。
Part2(リスニング)
TOEIC公式問題集のPart2のおすすめの使い方は、疑問詞の意味をその都度調べることです。
TOEICテストパート2は、疑問文の英語音声に対して適切な選択肢を選ぶ問題です。疑問文が聞き取れないと正解しにくいため、疑問文を中心に学習しましょう。TOEIC公式問題集に出てきた疑問詞は、その都度意味を確認してください。辞書で発音記号を調べることもおすすめします。
英文のすべてが聞き取れなくても、疑問詞さえ聞き取れれば解答できる問題も多いです。疑問詞は英文の最初に来るのが特徴なので、冒頭に集中してリスニングする練習もしましょう。冒頭の疑問詞を聞き逃さないように、集中するトレーニングも取り入れてください。
Part3(リスニング)
TOEIC公式問題集のPart3のおすすめの使い方は、会話の様子を具体的にイメージすることです。
TOEICテストパート3は、2人(3人の場合もあります)の会話の音声が英語で流れ、それに適した選択肢を選ぶ問題です。パート3は登場人物が複数人いるため、会話の内容が頭に入りにくいことがあります。
最初の段階では、メモを取りながら聞いて、Aさん、Bさんの状況や役割(職業など)をまとめましょう。複数人の会話から具体的なシチュエーションを想像してください。
ただし、TOEICテストではメモをすることはできません。そのため、公式問題集を最初に解くときはメモをして頭の中を整理する練習をし、徐々にメモをやめていきましょう。
また、パート3は、先に問題を確認しておくこともおすすめです。設問の英単語からもシチュエーションがある程度想像できるかと思うので、設問をさっと見る習慣もつけましょう。
Part4(リスニング)
TOEIC公式問題集のPart4のおすすめの使い方は、シャドーイングです。
TOEICテストパート4は、リスニングパート最後の問題で、30秒から60秒ほどの英語音声が流れ、それに最適な選択肢を選ぶ問題で、リスニングの最難関と言われています。
英語リスニングに苦手意識がある方は、TOEICテストパート4はかなり難しく感じるでしょう。実際に正解率が低い方もいるかと思います。
そこでおすすめしたいのが、シャドーイング。TOEIC公式問題集の英語音声を聴いてください。音声が流れた後すぐに復唱することをシャドーイングと呼びます。
英単語が聞き取れず、何を言っているのかわからない状態で良いので、音声の真似をして英語を口に出してください。3回ほど口に出したら、解答を見て日本語訳をチェックしましょう。その後、口に出した英単語が何だったのかを必ず確認してください。英単語や日本語訳を理解した上で、もう一度シャドーイングすると、最初とは違って英語が聞こえてきます。
シャドーイングを繰り返すことで、耳が英語に慣れてきてリスニング力もアップするので、ぜひ取り入れるのがおすすめですね。
Part5(リーディング)
TOEIC公式問題集のPart5のおすすめの使い方は、出てくる英単語や熟語を調べ上げることです。
TOEICテストパート5は空欄穴埋め問題で、英文法や熟語、語彙力が問われます。語彙力不足がある方は、TOEIC公式問題集と並行して、単語帳でも学習すると良いでしょう。
TOEIC公式問題集に登場する英単語や熟語を1つずつ調べて、自分用の単語帳を作ることをおすすめします。
辞書で調べて、例文や派生語もチェックすると知識が定着しやすいです。正解すれば良いのではなく、空欄とは関係のない箇所の英単語や熟語も調べてください。
Part6(リーディング)
TOEIC公式問題集のPart6のおすすめの使い方は、精読(せいどく)です。
TOEICテストパート6は長文読解で、長文の途中の空欄に適した選択肢を選ぶ問題です。空欄の箇所まで読んだら解けるとは限らず、英文を最後まで読まないと解けない問題もあります。そのため、パート6では読解力が必要です。
英語の読解力を身につけるために、精読をしましょう。精読とは、ただ英語を読むだけでなく、英単語や文法など構造をチェックして、確認しながら読み進めることです。
時間をかけて1問ずつ読み解くことで、理解度が増します。特に、関係代名詞、副詞節、名詞節が使われて英文の構造が長く複雑化すると、訳せなくなってしまう人におすすめの対策です。
英文の構造を分解して、ゆっくり読んで学習しましょう。
Part7(リーディング)
TOEIC公式問題集のPart7のおすすめの使い方は、速読です。
TOEICテストパート7は、問題数がとても多く全部で54問あります。これを時間内に解答するのは難しく、最後まで到達できない人もいるほどです。1問でも多く問題を解けば、スコアアップを目指せるので、ぜひ速読を身につけましょう。
英語の速読方法は複数ありますが、ここでおすすめするのはスラッシュリーディングです。スラッシュリーディングとは、英文にスラッシュを入れながら読む学習方法を指します。英語の意味のまとまりでスラッシュを入れたら、左から右へ、つまり英語の語順のまま読んでください。
頭の中で日本語に訳すときに、右から左へ読み直す人もいるかと思いますが、これはロスタイムが生じます。わずかな時間でも、54問も続けば、かなりの時間を消費することになるでしょう。
TOEICテストでは書き込みができないので、まずはTOEIC公式問題集にスラッシュを入れながら速読の練習をし、徐々にスラッシュを入れずに読めるようにしましょう。TOEICテスト本番は問題文を指で押さえるなど工夫をして、スラッシュの代用をしてください。
TOEICパート7でおすすめの参考書をまとめた記事は以下に用意しています。
使い方がわかる!おすすめのTOEIC公式問題集【5選】
ここからは、使い方がわかりやすいおすすめのTOEIC公式問題集を紹介します。
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 |
公式TOEIC Listening & Reading オンライン対策プログラム 新形式問題対応 |
TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編 |
公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リーディング編 |
TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編 |
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おすすめ度 | |||||
値段 | 税込み3,300円 | 税込み9,680円 | 税込み3,080円 | 税込み2,200円 | 税込み2,200円 |
特徴 | シリーズあり。リスニング・リーディング両方に対応。 | オンライン学習プログラム。自分のレベルに合わせた学習が可能。 | 出題形式の変更により追加された問題を中心。 | リーディングセクションの問題を375問収録。 | リーディングセクションの問題を372問収録。 |
1.公式TOEIC Listening & Reading 問題集
使い方がわかりやすい公式問題集1冊目は、「公式TOEIC Listening & Reading 問題集」です。
こちらはTOEIC公式教材シリーズで、テスト2回分(合計400問)が収録されています。本誌と別冊の2部構成になっていて、別冊は解答と訳が記載されています。
解説もついているので、なぜその解答になるのかわからない方やTOEIC初心者にも使いやすいです。正解をチェックするだけでなく、誤答がなぜ誤りなのかも確認することをおすすめします。
また、本番と同じ形式のマークシート解答用紙2枚も付属していて、TOEICテスト本番に近い環境で問題を解けるのも特徴です。
さらに、TOEIC公式ナレーターによる英語音声CDが付属している点も魅力で、リスニング対策として役立てられます。
参考スコア範囲換算表では、公式問題集で問題を解いて、実際のTOEICテストではどれくらいのスコアに該当するのか予想することができます。TOEICを受けたことがなく、自分の予想スコアがわからない方は活用してみましょう。
2.公式TOEIC Listening & Reading オンライン対策プログラム 新形式問題対応
使い方がわかりやすい公式問題集2冊目は、「公式TOEIC Listening & Reading オンライン対策プログラム 新形式問題対応」です。
こちらは、オンライン学習プログラムでTOEICを開発したETSが作成しています。自宅で問題集を使用して学習するのではなく、自分に合ったオンラインプログラムで勉強したい方に最適です。
学習プログラムは、初級・中級・上級から選ぶことができます。自分のレベルに合わせて学習できるのが魅力です。自動採点機能があるため、解答が終わるとすぐにTOEICの予想スコアが表示され、さらに苦手分野の詳細も確認できます。
自分の苦手分野がわかれば、そこを重点的に学習することでスコアアップが目指せます。まるでスクーリングしているような感覚で英語学習ができるでしょう。
3.TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編
使い方がわかりやすい公式問題集3冊目は、「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」です。
「TOEIC(R)テスト公式問題集 新形式問題対応編」は、練習テスト2回分(400問)を収録し、出題形式の変更によって追加された問題を中心に出題されています。
過去にTOEICテストを受験したことがあるものの、新形式は初めてという方に良いでしょう。
こちらにも英語の音声CDが付属していて、公式ナレーターの英語音声を聞くことができます。本番と同じ条件で学習したい方におすすめです。
4.公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リーディング編
使い方がわかりやすい公式問題集4冊目は、「公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リーディング編」です。
こちらはリーディングに特化した公式問題集で、TOEICリーディングセクションの問題が375問、全20セット収録されています。
リーディング各パートの問題を組み合わせているため、、リーディングセクションをバランスよく学習できるでしょう。問題の解答だけでなく、和訳も記載されています。TOEIC本番を想定した問題をたくさん解いて、出題形式に慣れたい方におすすめです。
ただし、解説がないため、ある程度英語の基礎知識がある方、自分で文法や熟語を調べることができる方でないと難しく感じるかもしれません。
5.公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編
使い方がわかりやすい公式問題集5冊目は、「公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リスニング編」です。
こちらは、リスニング学習に特化した公式問題集です。リスニングセクションの問題を372問収録し、各パートの問題を組み合わせた20セットで掲載されています。1日1セット問題を解き、20日かけて学習するのがおすすめ。これであれば、1日あたりの学習量が多すぎず、忙しい方でも取り組みやすいでしょう。
CDが2枚付属していて、TOEIC公式スピーカーによる音声を聴くことができます。本番に近い状態でリスニング学習したい方に最適です。解答だけでなく、和訳もついているので、リスニング初心者でも使いやすい問題集と言えます。
移動時間などスキマ時間に聞き流しすることで、リスニング強化になるでしょう。ただし、こちらには解説がないため、基礎英語が身についていない方には難易度が高く感じられるかもしれません。
「公式 TOEIC Listening & Reading トレーニング リーディング編」と併せて学習すること、バランス良く対策できますよ。
まとめ:TOEIC公式問題集の使い方を覚えて効率よく学習しよう
今回は、TOEICの公式問題集の使い方やおすすめの問題集を紹介しました。
パート別のおすすめの学習方法は次のとおりでした。
- Part1.写真を見てから問題を解く
- Part2.疑問詞を調べる
- Part3.会話の具体的にイメージする
- Part4.シャドーイング
- Part5.英単語や英熟語を調べる
- Part6.精読する
- Part7.スラッシュリーディングで速読する
ただ問題を解くだけでなく、英単語を調べる、文構造を理解する、シャドーイング、スラッシュリーディングを取り入れて、学習しましょう。
TOEIC公式問題集の最大の特徴は、TOEICテストを開発しているETSが作った問題を解けることです。TOEICは過去問がありません。実際にどんな問題が出題されるのか知りたい方は、公式問題集がおすすめです。
リスニング力をアップさせたい方は、オンライン英会話スクールも検討してみましょう。深夜までレッスンを開講しているスクールも多く、忙しい方でも継続しやすいです。無料体験レッスンを実施しているところもあるので、気軽に試してみると良いでしょう。
その他、English WithではTOEIC対策に役立つ情報を多数ご用意しています。効率良く対策を進めたい方はぜひ下記の記事もあわせてチェックしてみてくださいね。