ビジネス英語力を高めるためには、ビジネスに関わる英語に関連した教材を選び学習を継続することが大切です。
そこで、楽しくビジネス英語を学び続けるのに役立つのが海外ドラマ。
ドラマの内容や続きが気になると、一生懸命に内容を理解しようと努力するため、リスニングを含めて総合的な英語力向上が期待できます。
ここでは、ビジネス英語が学べるおすすめの海外ドラマと使えるフレーズ、ドラマで効果的にビジネス英語を学ぶ方法について解説します。ぜひ、この記事を参考にビジネス英語で学ぶドラマを見つけていきましょう!
目次
ビジネス英語が学べるおすすめドラマ【5選】
ビジネス英語が学べるドラマの中でも、特におすすめ度の高い作品を5つピックアップ。
ドラマの内容や難易度についてお伝えするので、ぜひチェックしてみてください。
- The Intern
- The Devil Wears Prada
- The Social Network
- SUITS
- ホワイトカラー
The Intern
おすすめレベル:中級
「The Intern」は、2015年にアメリカで製作された映画です。
日本でもお馴染みの女優であるアン・ハサウェイが、若くしてファッションサイトを立ち上げた女性社長「ジュールズ」役を演じ、その会社にシニアインターンとしてやってきた70歳の男性「ベン」を、ロバート・デ・ニーロが演じています。
若い社員ばかりで最初は仕事がなかったベンでしたが、持ち前の人当たりの良さと豊富な人生経験を活かし、次第に周囲に溶け込み人気者となっていきます。一方で、家庭や仕事で様々な問題を抱えているジュールズを。ベンがサポートすることで、親友のような関係を築いていくというストーリーです。
まず、英語の発音ですが、ビジネスシーンはスピードがかなり速めでプライベートシーンやゆっくりめと場面によって聞き取りやすさに差があります。全体としては、普通からやや難しめと言えるでしょう。
また、会話中に主語を省いた表現が度々出てきます。しっかりと会話を聞いていないと誰のことを言っているのか分からなくなるので、集中して聴く必要があります。主演のジュールズを演じるアン・ハサウェイは、CEOという役柄上発音がきれいで聴き取りやすいです。
しかし、登場人物によっては強い訛りがあり、聴き取りに苦労する場面もあります。
また、日本でもよく使われているCEOやCOOといった役職に関するビジネス略語を覚えるのに役立つ作品です。他にも、HRやMISといった会社の部門に関するビジネス用語、ASAP(as soon as possible)、TIA(Thanks in advance)といったビジネスでよく使う英語の略語なども学べます。
そのため、ビジネス英語だけでなく、日常会話も学べるので英語表現全体のブラッシュアップにおすすめですね。加えて、紳士的な英語や仕事のできる女性が使えそうな表現や話し方も学ぶことが可能です。
作品中に出てくる日常でも使えそうな表現をいくつか紹介しますね。
- Any tips before I go in?(何かいいアドバイスある?)
- Better late than never.(遅れてもやらないよりはマシ)
- You’re never wrong to do the right thing.(正しいと思った行いは迷わずやれ)
ちなみに一番最後の言葉は日本でも有名な作家マーク・トウェインの言葉だそうです。
The Internは、U-NEXTやAmazonプライムから視聴が可能です
公式サイト:Amazonプライム
公式サイト:U-NEXT(※本ページの情報は2022年5月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)
The Devil Wears Prada
おすすめレベル:中級から少々難しめ
「The Devil Wears Prada」は2006年に公開されたアメリカ映画です。
ジャーナリストを目指してオハイオからニューヨークに出てきた主人公アンディ(アン・ハサウェイ)が就いたのが、世界中の女の子が憧れるファッション編集部の仕事。
一流雑誌の編集長ミランダ(メリル・ストリープ)は、理不尽な要求ばかり突きつけてくる悪魔のような女性でした。ジャーナリストを目指す女性が、厳しいカリスマ編集長やスタッフたちにもまれながら、仕事やプライベートで起こる問題解決を通じて成長していくストーリーです。特に女性から絶大な支持を得ています。
ビジネスシーンでは編集長のミランダを含めて、早口でしゃべるので意味を理解するのが中々大変。加えてデザイナーの名前やファッション用語も飛び交うので、聴き取りの難易度は高いと言えます。
一方で、プライベートシーンは比較的分かりやすい表現なので、全体で見ると、難易度は中級からやや難しめでしょう。編集部での会話は難しめですが、仕事や恋愛、友情といった様々な要素が含まれているので、実生活でも使える英語が身につきます。
ビジネスシーンで使える表現はもちろん、日常会話やイギリス英語の発音やイントネーションも学べます。
例えば、「Man」という単語は、「男性」を意味する名詞として使われていますが、作品中では別の意味を持つ動詞として使われています。作品中で主人公のアンディが「Man the desk at all times. Got it.」というセリフがありますが、その意味は「ずっとデスクに張り付いてろってことですね。わかりました。」です。この「Man」には、じっとして行うという意味があります。
また、「Tell me about it」といえば、「それについて聞かせて」という意味ですが、作品中では「まったくよね」という意味で使われているのです。基本的にはアメリカ英語が中心ですが、スタッフの一人であるエミリーはイギリス人という設定のため、イギリスでよく使われているスラングも出てきます。
The Devil Wears Pradaは、U-NEXTから視聴が可能です!
公式サイト:U-NEXT(※本ページの情報は2022年5月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。)
The Social Network
おすすめレベル:中級から上級向け
「The Social Network」は、2010年に公開された映画で、日本でも利用者の多いFacebookの創業者を題材にした作品です。ハーバード大学に通っている学生ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンパーク)はガールフレンドに振られた腹いせに、学内の女性をランク付けしたサイトを立ち上げます。
思っていた以上に注目されたサイトでしたが周囲からひんしゅくを買い、謹慎処分を受けることとなったザッカーバーグでしたが、誰でも申請すれば交友関係を広げられる「facebook」の実用化を考案します。
登場人物のほとんどが早口で話すだけでなく、インターネットやシステムの専門用語もたくさん出てくるため、リスニングは難しいかもしれません。しかし、発音が聴き取りやすいことや作品全体の会話量が膨大にあるので、多くの英語表現を学べるのでビジネス英語や英語力の向上に適した作品です。
学生や仕事仲間との日常会話、IT用語や法律用語といったビジネス英語に欠かせない表現や単語を学べるので、ビジネス英語の勉強にも大変効果的。
ここでも、作品中に登場する使えるフレーズをいくつか紹介しますね。
- Why don’t we stretch our legs?(少し休憩しましょう)
- I believe I’ve pointed out some pretty gaping holes in your system.(システムの欠陥を示したと自負している)
- We’re gonna need a little start-up cash to rent the servers and get it online.(サーバーを借りるためのお金がいるんだ)
- He doesn’t bring anything to the table.(彼は何もしてくれてない)
- I can run an empty search(僕は空の検索を実行できる)
他にも、ビジネスや日常会話で役立つフレーズがたくさん出てきます。
会話のテンポとスピードが速いので、内容を理解するのが難しいかもしれません。そこで、最初に日本語音声で理解し字幕を見ておおよその意味を理解してから英語で視聴する方法がおすすめ。
最初はスピードが速くて驚くかもしれませんが、スピードに慣れてしまえば、登場人物の言っていることをある程度理解できるようになります。また、ITやシステム用語が多いので、関連する業界やサービスを提供している会社で働く人にとって、役立つ表現が多々学べるはずです。
The Social Networkは、AmazonプライムやNetflixから視聴が可能です!
公式サイト:Amazonプライム
公式サイト:Netflix
SUITS
おすすめレベル:中級から上級
「SUITS」は2011年から2019年までアメリカで放送されたドラマです。
日本でもリメイクされたドラマなので、知っている人も多いでしょう。大手の弁護士事務所で働く敏腕弁護士のハーヴィーと弁護士資格は持たないが、一度読んだものは何でも理解し忘れない優れた能力を持つマイク。そのスキルの高さを見抜いたハーヴィーは、自分の経験とマイクの驚くべき分析力を掛け合わせて、数多くの訴訟にチャレンジしていくというストーリーです。
SUITSは、英語学習者に人気が高く、実際に学習に取り入れている人も多いドラマです。
また、ストーリーの大半をオフィスシーンが占めているため、ビジネスシーンで使える英語を学びたい方や法律関係の英語を習得したい方に適しています。オフィスシーンでの会話スピードも速いため、リスニング力を鍛えるのにも役立ちます。話すスピードが速いので、最初は聴き取れないと感じるかもしれません。
しかし、早口でもはっきりと発音してくれるので、それほど不明瞭さを感じないでしょう。
ここでは、SUITSの内容を理解するために知っておきたい英単語を紹介します。
SUITSに限らず法律系の映画やドラマでよく登場する言葉です。これは、ラテン語のPro Bono Publicoの略であり、弁護士が無報酬にて行う活動を意味します。ProBono案件を引き受けることは、法律事務所にとって社会的なイメージアップにつながります。
ドラマの中で頻繁に使われるこの言葉は、ビジネスの場面で契約を成立させることを意味します。法律系の仕事に就いている人だけでなく、営業関連の仕事に就いている人もよく使う単語です。
例えば、close the deal (契約を締結する)といったように使います。そして、契約を締結する可能性がある双方の意見を合意に導き、契約締結までこぎつける代理人のことを「closer」と言います。
同僚や仕事仲間、ビジネスパートナーを意味します。日本の法律事務所でも使われるケースがありますが、ドラマの中でもベテラン弁護士の下で働く若手弁護士のことをこのように読んでいます。
弁護士のことでありlawyerとも表現されますが、lawyerよりもかしこまった場面で使われることが多いです。ドラマの中でもattorneyという表現がよく使われています。
SUITSに登場する、ビジネスシーンで使えそうな表現をいくつか紹介します。
- On the firm(経費で落ちる)
- I’ll swing by your office.(あとであなたのオフィスに寄りますよ)
- I’m here in a number two capacity.(私は二番目に力がある存在だ)
- I take care of my business.(自分のことは自分でやります)
- The ball is in your court. (主導権はあなたにあります)
- Live up to one’s potential(能力を発揮して生きる)
英語を話すスピードが速いため、英語力中級者にとって最初は難しいと感じるかもしれません。例えば、スクリプト(無料版もあり)や字幕をダウンロードし、字幕やスクリプトと照らし合わせながらドラマを繰り返して見ると、内容を理解できるでしょう。
SUITSは、HuluやAmazonプライムから視聴が可能です!
公式サイト:Hulu
公式サイト:Amazonプライム
ホワイトカラー
おすすめレベル:中級から上級
「ホワイトカラー」は2009年から2014年にアメリカで放送されたドラマです。
舞台はニューヨークで、収監中の天才詐欺師ニールは恋人のために脱獄を試みて成功しますが、まもなくFBIの知能犯罪専門チームの捜査官ピーターに捕まります。脱獄の罪を犯したニールは、刑期の延長を宣告されます。
そこで、ニールは知的犯罪捜査官のコンサルタントとして捜査に協力することで「自由にしてほしい」と、ピーターに取引を持ち掛けるのです。ニールはピーターと協力し、様々な知的犯罪を解決しながら自分自身の問題も解決していきます。
ホワイトカラーとは、英語で「白い襟」を意味し、一般に頭を使う仕事をする人、もしくはスーツなどのフォーマルウェアで仕事をする人のことを指します。ドラマ「ホワイトカラー」はオフィスでの会話シーンが圧倒的に多く、ビジネス英語を学ぶのにピッタリなドラマです。しかも、知的犯罪をテーマにしているのでスリリングな展開で、続きが気になります。ドラマの内容も魅力的なので、楽しみながらビジネス英語を学べるでしょう。
ニューヨークが舞台のホワイトカラーは、主要な登場人物のほとんどが訛りのない標準的なアメリカ英語を話しているので、比較的聴き取りやすい英語だと言えます。
しかし、犯罪捜査がテーマなので、声を潜めた会話や早口で指示を出す場面も多く、会話を聴き取れないシーンもあるでしょう。
そこで、おすすめしたいのが最初にスクリプトを読み、登場人物とストーリーを理解しておくことです。犯罪捜査なので、ときには登場人物やストーリーが複雑に絡み合ったり、急展開があったりすると、内容を把握するのに苦労するからです。
次に職場でも使えそうなフレーズを紹介します。
- I think you have a memory problem.(記憶力に問題があるようだ)
- I’ve just heard wonderful things about you.(あなたの良い噂を聞いています)
- May I have a word, please?(ちょっとお話しいいですか?)
- One person’s tragedy is another person’s excitement.(他人の不幸は密の味)
ホワイトカラーは、HuluやAmazonプライムで視聴が可能です!
公式サイト:Hulu
公式サイト:Amazonプライム
ドラマを観て効果的にビジネス英語を学ぶ3つの方法
これまで、ビジネス英語が学べるドラマ作品を紹介しましたが、どのように学習に活用したらいいのか分からない人もいるはず。
そこで、ここからはドラマからより効果的にビジネス英語を学ぶためのポイントを3つ紹介します。
- 日本語字幕で内容を理解する
- 字幕スクリプトを読む
- 何度も繰り返し聞く
1.日本語字幕で内容を理解する
日本語のドラマでさえ会話のスピードがかなり速い、登場人物や相関図だけでなくストーリーを把握するのに時間がかかるなど、最初の数回は内容の理解に苦労することもあります。
英語の場合でも、いきなり字幕なしで海外ドラマを視聴しても、ストーリーを理解するのは困難で学習を効果的に行うのは難しいでしょう。
そこで、最初は英語の音声と日本語の字幕から、おおよそのストーリーや登場人物、物語の展開を把握することをおすすめします。
英語中級レベルであれば、英語音声と英語字幕で視聴してみるのも良いですね。
英語字幕で視聴するときは、字幕とセリフを一語一句照らし合わせる必要はありません。挨拶や短いフレーズ、自分の知っている単語を聴き取ることに集中しましょう。もし、英語字幕で内容を把握できないときは、途中で止めて字幕スクリプトを確認する、日本語字幕に切り替えるなどして内容の理解に努めます。
2.字幕スクリプトを読む
英語字幕は切り替わるスピードが速いので、聞き取れない箇所が出てくると巻き戻しや一時停止をするので何かと面倒です。
そこで、おすすめしたいのが字幕スクリプトによる学習方法。
ある程度知名度の高いドラマであれば、検索すると無料で入手できるスクリプトが見つかるでしょう。字幕スクリプトはドラマの中に出てくるセリフが英語で書かれてあるので、ドラマの中で使われている表現や言い回しをじっくりと見返せます。
スマホなどの画面上で確認もできますが、おすすめはスクリプトの印刷です。分からないことや重要な表現は、そのときは覚えていてもしばらく時間が経つと忘れてしまうものです。覚えておきたい表現や単語にチェックや書き込みを行っておくと、反復学習に役立ちます。
さらに、一話分のスクリプトはかなりの量になるため、スクリプトを読むだけでもリーディング力を高められるのでおすすめできます。
3.何度も繰り返し聞く
音声やスクリプトからドラマの内容をある程度理解できたら、音声を何度も繰り返し聞く練習がおすすめ。
繰り返し聞いていると、ドラマで使われている重要な表現や単語を音声から聴き取れるようになります。
さらに英語力を高めたいときは音声だけを聞いて学習するのも効果的。
繰り返し視聴すると、最初は聴き取れなかったセリフやフレーズも次第に理解できるようになるでしょう。また、音声だけの場合、家事や仕事をやりながらも視聴でき、時間を有効に使った英語学習ができます。
まとめ:海外ドラマで楽しくビジネス英語を学ぼう!
今回は、ビジネス英語の学習に役立つおすすめの海外ドラマをご紹介しました。
- The Intern
- The Devil Wears Prada
- The Social Network
- SUITS
- ホワイトカラー
海外ドラマはストーリーや登場人物も魅力的で、楽しくビジネス英語を学べる教材です。
そして、これらのドラマは以下のサービスから視聴が可能です。
- 公式サイト:Hulu
- 公式サイト:Amazonプライム
- 公式サイト:U-NEXT
併せて、海外ドラマから効果的にビジネス英語を学ぶコツについても紹介しました。
- 日本語字幕で内容を理解する
- 字幕スクリプトを読む
- 何度も繰り返し聞く
ビジネス英語のスキルアップに海外ドラマを活用してみましょう。
その他、English Withでは英語学習に関する記事を多数用意しているので、以下もあわせて参考にしてみてくださいね!