今回の記事では、カナダ英語に関する内容について現地留学生である私が詳しくまとめていきます。
この記事を読んでいる方は「カナダを海外留学先として検討している」または「カナダ英語に関して興味がある」ケースかと思いますが、カナダ英語の発音に対してどのようなイメージを持たれているでしょうか?
私はカナダへ留学をして授業に参加しながら日々英語学習を行っているのですが、留学前に「カナダ人の英語力」や「発音」など、気になる点も多々ありました。
英語の訛りが強い国へ渡航してしまうと、変な癖がついてしまったりと留学生活の質にも影響を及ぼしかねません。
そこで今回の記事では「カナダ英語」をテーマに様々な疑問をカナダ留学中の私が徹底解明していきます。
また、記事後半にはイギリス英語やアメリカ英語との違いについても触れていきますので、「他国の留学との比較もしたいという方」もぜひ最後まで読み進めていってみてください。
この記事が、カナダ留学を検討している方の参考になれば幸いです。
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目次
カナダ英語とは?
まず初めに、カナダ英語について簡単に紹介していきますね。
カナダは地理的にアメリカの隣の国ということもあり「カナダ英語とアメリカ英語はほぼ同じ」という認識をお持ちの方もいるのではないでしょうか?
しかし、カナダ英語はアメリカ英語の発音を基本としながらも、スペルはイギリス英語に合わせています。そのため、カナダ英語は「アメリカ英語とイギリス英語が混在している」という特徴があるのです。
また、カナダ東部ではフランス語を公用語としている地域もあることから、東部に行くとフランス語訛りの英語を話す人も多くいらっしゃいます。
そのため、各地域のバックグラウンドで話す英語の癖が異なるケースもあることを理解しておきましょう。
カナダ英語の歴史
次に、より理解を深めるためにカナダ英語の歴史について軽く触れていきます。
先ほどお伝えしたように、カナダは地理的にアメリカと近いのですが、スペルはイギリス英語を踏襲しています。その理由としては歴史が大きく関係しているのです。
昔は、世界の多くの国で戦いが勃発していたように、カナダでもいくつかの戦闘が繰り広げられていました。その代表的なものが英仏戦争です。この戦いで勝利したイギリスはカナダの大部分を占領することとなり、この時にイギリス英語がカナダへと流入することになったのです。その後、1867年までカナダはイギリスの植民地でした。
そして英仏戦争からまもなくして勃発したアメリカ独立戦争もカナダ英語に関係してきます。この当時、アメリカ国内にいた多くのイギリス人がカナダへと移住したと言われています。諸説ありますが、彼らがカナダ英語の土台を築いてきたという歴史があるのです。
このような複雑に絡まり合った歴史的事情を背景にカナダでは、アメリカとイギリス両方の影響を受けながら独自の英語が形成されてきたというわけです。
カナダ英語は聞き取りやすい?【経験から解説】
歴史背景を理解できたところで、ここからはカナダ留学にも関連してくるテーマとして「カナダ英語は聞き取りやすいのか?」に関して、私の実体験を元にお伝えしていきます。
結論、留学中である私の主観で答えると「とても聞き取りやすい」と感じています。
具体的な例をあげると、カナダ人の友達と会話している際に内容が違和感なく入ってきたり、カフェで店員さんに何を聞かれているのかもすぐに聞き取ることができるなどです。
実際に「カナダの英語は癖がなく、誰にでも分かりやすい」とよく言われていますが、この噂通りと言って良いでしょう。
カナダ英語が聞き取りやすいと言われている1つの要因として考えられるのが「カナダ自体が移民大国であること」が挙げられます。ヨーロッパ各国やアジア諸国などからの移民も多く、カナダ人の約5人に1人以上は移民です。
そのため、英語を第二言語・第三言語として使用する人も多いため「誰に対しても理解しやすい英語」を話す必要があり、こうした理由からカナダ英語はニュートラルで標準的な英語へと進化してきたのではと考えられています。
また、補足ですがカナダ東部のオンタリオ州に位置するトロントの英語は、北米全体のアナウンサーの標準語に使用されている程、英語圏でも手本とされています。ここからもカナダの英語がいかに癖のないものか理解できるでしょう。
カナダ英語の特徴は?【5つのポイント】
カナダ英語はアメリカ英語とイギリス英語、両方の影響を受けていると冒頭で述べましたが、具体的に「カナダ英語とはどのような特徴を持っているのか?」気になるかと思います。
そこでここからは、以下をテーマにカナダ英語を詳しく解説していきます。
アメリカ英語ともイギリス英語とも違うカナダ独自の表現を理解するためにもぜひ参考にしてみてくださいね。
- カナダ英語の発音・訛り
- カナダ英語のスペル
- カナダ英語の文法
- カナダ英語の単語
- カナダ英語の会話方法
1. カナダ英語の発音・訛り
まずはカナダ英語の発音から触れていきましょう。
前述したようにカナダ英語の発音はアメリカ英語とほとんど同じですが、中には異なる発音も存在します。
例えば「o」の発音。アメリカ英語では口を横に広げて発音するため「あ」の音に近く聞こえますが、カナダ英語は口を少しすぼめて発音するため「お」の音に近くなります。
代表的な例が「about」の発音の違いです。大げさに説明すると、アメリカでは「アバウト」と発音されるのに対しカナダでは「about」は「アブート」と聞こえます。また、日常的によく使用する「sorry」もアメリカでは「サーリー」と発音するのに対し、カナダでは「ソーリー」と発音します。
また、hの音も異なります。例えば「herb」という単語を例にすると、アメリカではhを発音せずに「アーブ」というのに対し、カナダでは「ハーブ」と発音します。
イギリス英語の面影が感じられるものとしては「z」の発音が特徴的。
アメリカ英語では「ズィー」と発音しますし、日本では小学校や中学校で「ズィー」の発音で習った方も多くいることでしょう。
しかし「z」は、カナダではイギリスと同様に「ゼッド」と発音しますので覚えておきましょう。
そして最後にもう1つ「adult」という単語を例に挙げてみます。これはアメリカでは「ダ」の部分にアクセントを置くのに対し、イギリスでは「ア」の部分にアクセントを置き強調します。
さて、カナダ英語はどこにアクセントを置くと思いますか?
カナダではこの場合、イギリス英語と同様で第一音節にアクセントを置き発音します。
私自身アメリカと同じアクセントで「adult」を発音していますし、カナダでも同じだと思っていました。しかしカナダ人の友達が「adult」の発音をしたときにイギリス英語と同じだったのでとても違和感を感じたのを今でも覚えています。
一見アメリカ英語と同じように聞こえるカナダ英語ですが、このように細かく見ていくと異なる部分も複数存在することが分かります。
- o「お」
- about 「アブート」
- sorry「ソーリー」
- h(発音する)
- herb「ハーブ」
- z「ゼッド」
- adult 第一音節(ア)にアクセントを置く
細かいルールはありますが強い訛りがなく発音の聞き取りやすいのが特徴的なカナダ英語ですが、移民が多い国であるため、相手によっては癖のある英語を話します。
カナダ国内には中国語やスペイン語、ベトナム語等々、英語以外を第一言語とする人もたくさんいるので、様々なタイプの英語を日常的に耳にすることができるでしょう。
2. カナダ英語のスペル
次に、カナダ英語のスペルについての特徴を解説していきます。
カナダ英語の発音はアメリカ英語と似ているので、単語のスペルもアメリカ英語と同様だと思う方も多いかと思います。
しかし、単語の綴りになるとイギリス英語と同じであるものが多いのです。
色という英単語を例に挙げてみます。日本では基本的にアメリカ英語を学校で習っているので、このスペルもアメリカ式の「color」で覚えている方がほとんどかと思います。しかし、カナダ英語の場合は「colour」と表記し、これはイギリス英語と同様になります。
「center」という単語も同様でアメリカでは最後をerという順番で書くのに対し、カナダではこれが逆になり「centre」と記述されるのです。少し混乱してしまいそうですよね。
その他にも、イギリス英語と同じスペルを使用しているものとしては小切手を意味する「cheque」や味を表す「flavour」、お気に入りのという意味の「favourite」等が挙げられます。
しかし、全ての単語がイギリス英語と同じなのかというと実はそうでもなくて、一部アメリカ英語と同じように綴るものもあります。それが「-ize」で終わる単語(realizeやorganize)です。
また「tire」や「curb」もアメリカ英語と同じスペルです。これは自動車産業がアメリカ中心で、取引もアメリカと密接に行われていることに由来しています。
私はアメリカ英語のスペルで今まで学習してきたので、道端で見るポスターのスペルがイギリス英語なことやパソコンのタイピングの際のスペルに未だに戸惑うことがあります。
ほんの一部ですが紹介したスペルをまとめると以下の通りです。
- 色 「colour」
- 中心 「centre」
- 小切手 「cheque」
- 味 「flavour」
- お気に入りの 「favourite」
- 気付く/まとめる 「realize/organize」
- タイヤ/カーブ 「tire/curb」
3. カナダ英語の文法
最後は、カナダ英語の文法について説明していきます。
カナダ英語独自の表現に「eh?(エイ?)」というものがあります。使用法は様々ありますが、最も一般的なのは「eh?」を文末に置いて「~だよね?」というニュアンスを付け加える使い方。
例えば天気がとても良い日に、「It’s such a beautiful day, eh? 」(今日すごく良い天気だよね)と言ったり、食べものを食べたときに「Not bad, eh?」(悪くないでしょ?)などという風に使い、肯定文の後に「eh?」を加えることで疑問文へと変化させることができるのです。
また、「right?」という言葉も文末に置いて「~だよね?」という意味を持っていますよね。例を提示するとアメリカやイギリスでは、「It’s such a beautiful day, right? 」や「Not bad, right?」と言われることが多く文章の意味としては上記と同じです。
街中や友達同士の会話で実際に「eh?」を耳にしますが、「right」と同じような感覚で用いられているなという印象があります。
しかしこの表現はいわゆる「ため口」として捉えられるので、使う場面には注意が必要です。
4. カナダ英語の単語
ここからはカナダ英語とイギリス・アメリカ英語で使われる「単語の違い」により焦点を当てて表現などをご紹介していきます。
まず初めに国によって表現方法が分かれる「お手洗い」ですが、カナダでは「washroom」と言います。アメリカ英語では「bathroom」が使われイギリスでは「loo」と呼ばれるので混乱しがちですが、カナダでは「washroom」が一般的ですね。
また「炭酸飲料」はアメリカでは「soda」といい、イギリスでは「fizzy drink」と呼ばれています。
カナダでは何と言うかご存知でしょうか?
カナダ英語では「炭酸飲料」は「pop」という表現が用いられています。覚えておくと便利かもしれませんね。
そしてもう1つカナダ英語ならではの表現に「hydro」という単語があります。
これは通常「水力電気」という意味の単語ですが、カナダでは「electricity」の代わりに「hydro」が用いられることが多いです。その理由としてはカナダでは水力発電が主なため、「hydro(水力電気)」=「電気」と捉えられています。
「電気代」は「hydro bill」または「hydro 」と言いますし、実際私の住んでいるアパートで使用している電力会社も「BC Hydro」という名前です。
このように見ていくとカナダ英語には独自の表現を用いて表される物事も数多く存在するということが分かりますね。
反対にアメリカ・イギリス英語と同様の表現を使うものに距離や単位を表す言葉があります。カナダ英語でも「重さ」は「オンス(oz)」や「ポンド(lb)」が使用され、スーパーへ買い物に行くと価格は1lbあたりで表示されているのが通常です。
そして「長さ」を表す際には「センチメートル(cm)」よりも「フィート(ft)」が頻繁に使われます。なので身長を聞かれたときは「フィート」で答える方が一般的ですね。
- お手洗い「washroom」
- 炭酸飲料「pop」
- 電気「hydro」
- 重さ「オンス(oz)またはポンド(lb)」
- 長さ「フィート(ft)」
5. カナダ英語の会話方法
最後に、カナダ英語の会話方法についてご紹介しましょう。発音自体はアメリカ英語に近いカナダ英語ですが、アメリカ英語との最も大きな違いとして「リエゾン」があります。
「リエゾン」とは音と音をつなげて発音する方法のことです。例えば「I’m going to ~」 が「I’m gonna」となったり、「I want to」が「I wanna」と発音されることを指します。
アメリカ英語ではこのリエゾンが多用されており、反対にイギリス英語ではリエゾンが少なくそれぞれの単語をはっきり発音する傾向にあるのです。
私の経験上、カナダ英語で使われるリエゾンはアメリカ英語よりも少なく、イギリス英語よりも頻繁に起こると言えます。そのため、リエゾンの違いという観点からカナダ英語を見ると、カナダ英語はアメリカ英語とイギリス英語の間に位置することが良くわかりますね。
まとめ:カナダ英語はクリアな発音で聞き取りやすく英語学習者にはおすすめ!
今回の記事では「カナダ英語」にまつわるテーマで、カナダ留学中の私が発音やスペル、文法表現などを徹底解説しました。
カナダ英語はアメリカ英語と同じだという認識を持っている方も多かったかと思いますが、その違いを感じることができたのではないでしょうか?
発音に関しては地理的にアメリカと近いこともあり、アメリカ英語と似ており、スペルに関しては歴史的背景から多くの単語でイギリス英語と同様のものが使用されています。
このような理由から、カナダ英語はアメリカ英語とイギリス英語をミックスした英語であることがわかりましたね。
加えてアメリカ英語ともイギリス英語とも違う、カナダ英語独自の表現(eh?・hydroなど)も多々あります。
英語という括りで考えるとアメリカ英語もイギリス英語も同じですので、カナダへ留学して英語を学ぶことで、ネイティブの発音や単語表現などを学習できることは確かです。
私自身、カナダ英語を日々聞いている中で、新しい表現をたくさん聞き取ることができ、ボキャブラリーや表現の幅が増えていると日々実感しています。まさに生きた英語を肌で感じながら英語学習ができているのでカナダ留学を選んで良かったと感じています。
移民を多く受け入れてきていて現在も多国籍が住んでいるカナダという国で英語を学ぶことで、誰もが理解しやすいような発音や単語を多く学ぶことができるでしょう。
ぜひ、留学を検討している方はスマ留などのカナダ留学に強い留学エージェントなどを通じて、情報を仕入れておきましょう!
その他、留学エージェント・カナダ留学に関するエージェントを比較したい方は以下の記事が参考になります!
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