今回の記事では英語資格試験である「日商ビジネス英語検定」について徹底解説していきます。
日商ビジネス英語検定はビジネス英語を必要とする社会人向けの英語資格試験です。しかし、英検やTOEICに比べて一般認知度は低く、「日商ビジネス英語検定って聞いたことあるけれど、内容は詳しく知らない」という方や、「受験することでどのように役立つの?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では日商ビジネス英語検定を受験をするメリットや試験内容、申込方法などを詳しく解説していきます。後半では日商ビジネス英語検定の効果的な対策方法についても解説していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
日商ビジネス英語検定とは?【基本情報】
まず最初に、日商ビジネス英語検定がどのような試験なのか基本情報について解説をしていきます。
日商ビジネス英語検定は、商工会議所が主催している検定試験で、ビジネス英語に特化しているのが特徴です。試験は3級から1級までの3つのレベルがあり、各試験では企画書やメールなどのビジネス文書の作成や、貿易など海外取引に関わる問題が出題されます。
英語4技能(話す・聞く・読む・書く)の中でも「書く力」に重点が置かれており、試験では選択問題だけではなく記述式のものも出題されるのも特徴。
文法や語彙の知識だけではなく、ビジネスの場で文書を通していかに的確に要件を伝えることができるか、実務的な英語力の有無が問われます。
日商ビジネス英語検定を取得する3つのメリット
前項で解説したように、日商ビジネス英語検定はビジネス英語に特化しており、英語での企画書や報告書の作成など、実務に関わる問題が出題されます。受験者の8〜9割は社会人が占めており、キャリアアップのために受験する方も多い試験です。
ここからは、そんな日商ビジネス英語検定を取得する具体的なメリットについて解説をしていきます。
- 就職・転職に役立つ
- 英語のライティング力を伸ばせる
- ビジネス英語力が身につく
1.就職・転職に役立つ
まず最初に、就職や転職に役立つことが挙げられます。
前項でも解説した通り、日商ビジネス英語検定は、英語での文書作成の能力や海外取引の実務的な理解など、ビジネスの現場で使う実践的な英語力を測ることができる試験です。
資格を取得しておくことで実務レベルの英語力があることを客観的に証明することができ、英語を使った仕事への就職や転職が有利になるでしょう。
貿易関連会社や外資系企業など業務を行う上で実践レベルの英語力を要する企業では、日商ビジネス英語検定の取得を募集要項に加えていることも少なくありません。特に2級以上を取得しておくことで、そのような企業への就職・転職の際に大きなアピールとなります。
2.英語のライティング力を伸ばせる
次に、英語のライティング力を伸ばせることがメリットの1つです。
日商ビジネス英語検定は4技能の中でも「書く力」に重点を置いている試験なので、対策学習をすることで正しい文法・語彙で文章を構築する力を身につけることができます。
試験で出題されるEメール作成や履歴書の作成などは、ビジネスの場で日常的に求められる大切な業務です。対策学習を通して正しい文章を書く力を身につけることで、英語を使う実務に就いた際にも困らないでしょう。
3.国際ビジネス知識が身につく
最後に、国際・ビジネス知識が身につくことが挙げられます。
日商ビジネス英語検定は、実際のビジネス現場で使う英語に特化して問題が出題されるのが特徴。文書作成の他にも、海外取引の上で必要となる知識や、国際マーケティングに関する問題など、ビジネスシーンに即した内容で構成されているため、学習をすることで国際ビジネスに関わる知識を身につけることができます。
英語力があるだけではなく、国際ビジネスの知識があることで、転職後の企業で即戦力として活躍ができたり、社内で重要なポジションを任されたりと、自身のキャリアアップに繋げることができるでしょう。
日商ビジネス英語検定の試験内容
このように、日商ビジネス英語検定を取得することでキャリアアップ、英語力アップに大きく役立てることができるでしょう。
ここからは、より詳しく日商ビジネス英語検定の試験内容について解説をしていきます。
ビジネス英語に特化した問題が出題され、特に文書作成能力や海外取引に関する知識について問われる日商ビジネス英語試験の内容は、受験する級によって出題範囲が異なるのが特徴です。3級〜1級まで、それぞれどのような問題が出題されるのかなど試験内容を順に解説していくので、チェックしていきましょう。
日商ビジネス英語検定3級
日商ビジネス英語検定3級では、ビジネスコミュニケーションの基礎的な能力を問う問題が出題されます。試験時間は30分、100点満点中70点以上で合格です。
この試験では、英語でのビジネス文書作成や海外取引を行う上で最低限覚えておくべき内容が出題されます。具体的な出題範囲は、ビジネスレターやEメールの作成、ビジネス英会話、海外取引に関する基礎的な英語力を問う内容です。
詳しい出題範囲やサンプル問題は公式サイトからチェックすることができるので、受験を検討している方は一度目を通しておきましょう。
日商ビジネス英語検定2級
日商ビジネス英語検定2級のレベルでは、就職前あるいは就職後1〜2年以内に身につけるべきビジネスコミュニケーション能力があるかを測定します。試験時間は40分、100満点中70点以上で合格です。
2級試験では、報告書や議事録を含む英語文書の書き方や、ミーティングやプレゼンテーション、国際マーケティングや英文契約書などに関わる問題が出題されます。
2級以上を持っていると、英語力が必要とされる企業への就職・転職の際にアピールとなるでしょう。
日商ビジネス英語検定1級
日商ビジネス英語検定1級では、英語による十分なコミュニケーション能力、そしてビジネス知識があるかを測定します。時間は90分と他2つの試験より長く、回答は記述式が中心です。
市場レポートに基づく状況分析や契約書の作成、プレゼンテーションや交渉の方法などに関する問題が出題されます。
合格には一般的にTOEIC750点〜800点程度の英語力が必要と言われており、難易度が高い試験です。ビジネスの場で問題なく業務を遂行できる英語レベルの証明となりますので、就職や転職の際に大きく役立つでしょう。
日商ビジネス英語検定の受験費用
日商ビジネス英語検定の受験費用は以下の通りです。
3級 | 4,200円(税込) |
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2級 | 5,240円(税込) |
1級 | 7,330円(税込) |
基本的に級が上がるごとに費用は高くなりますが、1万円以内に収まります。
日商ビジネス英語検定の受験日
日商ビジネス英語検定の受験日は、受験する級によって異なります。
2級・3級は全国の試験会場で随時施行されており、会場によって試験日が異なるため、受験を希望する会場の情報を確認しましょう。
1級は年に2回、10月第1日曜日と2月第3日曜日に全国統一で開催されます。
日商ビジネス英語検定の申し込み方法
日商ビジネス英語検定の受験申し込み方法は、事前払い込みやクレジット決済、当日現金払いなど受験する会場によって異なります。
日本商工会議所ホームページに掲載されている「日商ネット試験施行機関リスト」から希望の受験会場を探し、申し込み方法や受験料の支払い方法を確認しましょう。
公式サイト:日商ネット試験施行機関リスト
近くにネット試験会場が見つからない場合、「ネット試験会場のご紹介フォーム」から問い合わせをすると、希望に応じた受験会場の紹介を受けることができます。
公式サイト:ネット試験会場のご紹介フォーム
日商ビジネス英語検定の勉強方法【対策】
前項まで、日商ビジネス英語検定がどのような試験なのか、また受験方法等について解説をしました。
ここからは、そんな 日商ビジネス英語検定を受験する方向けに、具体的な対策学習法について解説をしていきます。
日商ビジネス英語検定を受験予定の方や対策方法を知りたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
- ライティングに重点を置いて学習をする
- 公式の教材を使って対策をする
- 日商ビジネス英語検定対策講座を利用する
1.ライティングに重点を置いて学習をする
まず最初に、英語4技能の中でもライティングに重点を置いて学習をするのが重要です。正しい文章を書くための文法知識、語彙力、フレーズ力を身につけておきましょう。
日商ビジネス英語検定はビジネス英語に特化した試験なので、ただ正しい文章を作るのではなく、フォーマルで丁寧な言葉遣いで文章を作成する力が求められます。そのため、口語的な表現ではなく、ビジネスの場に相応しい表現や語彙を意識して文章を書く練習をすることがポイントです。
ビジネス文書にはある程度決まった型があるので、正しい型を覚えておくことで応用が効くかと思います。Eメールの場合であれば書き出しを入れる、最後は結びの言葉を入れるなどの、「構成の流れ」を覚えておくことで、スムーズに文書作成ができるようになります。
2.公式の教材を使って対策をする
次に、日商ビジネス英語検定の3級・2級には公式テキスト・模擬問題集があるので、それらを活用して対策をするのがおすすめです。
テキストはビジネス文書の書き方や国際マーケティングに関わる知識など、試験の出題範囲に即した内容で構成されているため、活用することで無駄なく効率的に学習ができるでしょう。
英文の模範解答が載っているだけではなく、文書の書き方のポイントや貿易に関する知識についてなども詳しく書かれているので、ビジネスに必要な英語を基礎からしっかり学ぶことが可能。試験対策に使えるのはもちろん、将来英語を使って業務を行う際にも実用書として活用できる参考書です。
残念ながら1級には公式教材がありませんが、商工会議所ホームページに模擬問題が掲載されているので、そちらを受験前にチェックしておきましょう。
3.日商ビジネス英語検定対策講座を利用する
商工会議所では日商ビジネス英語検定取得を目指す方向けに試験対策講座を用意しており、それを利用し試験勉強をするのも効果的です。
講座には3級対策・2級対策があり、それぞれのレベルに沿ってカリキュラムを進めていくことで試験内容を効率的に勉強することが可能。試験によく出る単語・表現を音声付きで学べるのはもちろん、輸入や輸出に関する海外取引の基本知識が学べたり、本番同様の模擬試験が行えたりなど、合格に向けた試験勉強を抜かりなくできる内容になっています。
日商ビジネス英語検定では、一般的な英語力の他にも海外取引の知識が問われる点が他英語資格試験と比べて難しい点です。
そのため、英語学習と合わせて海外ビジネスに関わる知識をひとつの教材で同時に学習できるのはとても効率が良く、「実務経験がない状態で資格取得を目指したい」と考えている3級・2級受験予定の方にとてもおすすめです。
以下のサイトからサンプル動画を視聴することができるので、興味のある方はチェックしてみましょう。
公式サイト:商工会議所通信講座
まとめ:日商ビジネス英語検定の取得してキャリアアップに役立てよう!
今回の記事では、日商ビジネス英語検定について詳しく解説をしました。
日商ビジネス英語検定はビジネス英語力を測ることができる英語資格試験で、メールなどのビジネス文書を作成するライティングスキルと、貿易など海外取引に関する知識を測る問題が出題されるのが特徴です。
そんな日商ビジネス英語検定取得には、以下の3つのメリットがあります。
- 就職・転職に役立つ
- 英語のライティング力を伸ばせる
- ビジネス英語力が身につく
日商ビジネス英語検定には3級〜1級の3つのレベルがあり、各レベルによって受験料が異なります。2級・3級の試験日や申し込み方法は、各受験会場によって異なるので、受験希望の方は最寄りの会場の情報をチェックしておきましょう。
また、今回の記事では日商ビジネス英語検定の効果的な勉強方法についても解説をしました。
- ライティングに重点を置いて学習をする
- 公式の教材を使って対策をする
- 日商ビジネス英語検定対策講座を利用する
試験の出題範囲は日商ビジネス英語検定のホームページで確認することができるので、受験前にチェックしておくのが良いでしょう。
今回の記事が日商ビジネス英語検定について知りたい方、受験を検討している方の参考になれば幸いです。
その他、English Withでは英語資格試験や英語学習に関する記事を多数ご用意しているので、こちらもあわせて参考にしてみてくださいね。
また、ビジネス英語を本格的に学びたい方は英会話スクールなどで受講するのもおすすめ。以下もチェックしてみましょう!