今回の記事では、TOEICの難易度について解説をしていきます。
英語資格試験には、英検やIELTS、TOFLEなど様々な試験がありますが、その中でも特に国内での受験者が多く、認知度が高いのがTOEICです。転職や就職に役立つ資格としても知られており、受験を検討している方も多いのではないでしょうか。
そんなTOEICを受験する際、気になるのが「難易度」ですよね。「TOEICの難易度はどれくらいなのだろう?」「どのような点が難しいんだろう?」と疑問を持つ方も少なくないはず。
そこで、この記事ではTOEICの難易度について解説していきます。TOEICが難しく感じる理由や、具体的な対策方法についても詳しく解説していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
TOEICの難易度は高いのか?【英検や他試験と比較】

TOEICの結果は合否判定ではなく、「どのくらい正解したか」でスコアが決まります。他の英語資格試験である英検では、「2級」「1級」など受験する級が上がるにつれて試験内容の難易度が上がりますが、TOEICの場合は初級レベルから上級レベルまで幅広い英語力を持つ受験者が同じ試験を受けるのが特徴です。
そのため、TOEICは初級〜中級者にとって「難易度が高い」と感じる問題が多いと言えるでしょう。
TOEICの難易度をスコア別に他試験と比較すると、以下のようになります。
| TOEIC | CEFRレベル | 英検 | IELTS | TOEFL | 
| 945〜 | C1 | 1級 | 7〜 | 95〜 | 
| 785〜 | B2 | 準1級 | 5.5〜6.5 | 72〜 | 
| 550〜 | B1 | 2級 | 4.0〜5.0 | 42〜 | 
| 225〜 | A2 | 準2級 | 3.0 | – | 
| 120〜 | A1 | 3級 | 2.0 | – | 
参考:英検CSEスコアとは
参考:TOEICProgram各テストスコアとCEFRとの対照表
参考:IELTS in CEFR scale
参考:Research Memorandum
TOEICの難易度をスコア別に解説
前項ではTOEICは難しいのかを解説しました。
次に、TOEICの難易度をスコア別(400点未満〜990点)に分けて詳しく解説していきます。
400点未満

「ゼロから英語学習を始める」という初心者にとって、まずは400点を突破するのがひとつの壁と言えるでしょう。
語彙・文法知識を増やし、着実に基礎を固めることが大切です。
400~500点

高校までの英語を一通りマスターしていると突破することができるレベルなので、テクニックではなく語彙と文法の基礎固めを重点的に行う必要があります。
500~600点

全体の正答率は悪くないものの、リスニングパート3・4やリーディングパート7の正答率にまだまだ伸びしろがある場合が多いです。
点数の取りやすいパートでしっかり得点をする、長文読解の正答率を上げることで、スコアアップを目指すことができるでしょう。
600~700点

TOEIC全体受験者の平均スコアが600点前後なので、突破することで平均以上の英語力がある証明になります。
※参考:2021年度受験者数と平均スコア
600点以上を取得していると、就職や転職の際に履歴書にスコアを記載し英語力をアピールすることができるでしょう。
700~800点

リスニング・リーディング各セクションで350点以上の得点が必要なため、なるべくミスをせず正答率を上げる必要があります。また、限られた時間の中で長文を素早く読む力をつけることで、スコアアップを目指すことができるでしょう。
必要とされる語彙数は7,000語以上と言われており、TOEIC頻出単語をしっかり押さえておく必要があります。
800~900点

800点は英検準1級レベルに相当し、難易度も非常に高いです。リスニング・リーディング各セクションで400点以上を超える必要があり、正答率は85%以上が求められます。
800点以上を突破するには、簡単な穴埋め問題などだけでなく、読解やリスニングもしっかり正答する必要があるため、過去問題や模擬問題に取り組み、長文を正確かつ素早く読む力・聞く力を身につけることが突破の鍵です。
また、2時間と長丁場のTOEIC試験のため、集中力を切らさずスピード感を持って問題に取り組む持久力も求められます。
900~990点

突破するためには、ケアレスミスをゼロにすること、パート7に使える時間を十分に確保すること、そして当日の体調を万全にしておくことなど、英語力に加えて試験対策が欠かせません。
TOEIC全体の受験者のうち、895点以上を取得しているのは5%未満と、結果からも難しさが伺えます。
※参考:2021年度受験者数と平均スコア
TOEICの難易度が高いと感じる5つの理由
前項では、TOEICスコア別の難易度を解説しました。
ここからは、TOEICが難しいと感じる理由について詳しく解説をしていきます。
- 単語力がない
 - リスニング力がない
 - 文法知識が身についていない
 - 読解に時間がかかる
 - 集中力が続かない
 
1.単語力がない

TOEICでは中学・高校で学習する基本単語の他に、ビジネスシーンで使われる語彙が必要です。単語力が不十分だとリスニング問題が正確に聞き取れない、正確に読解ができないなど、問題が理解できず「難しい」と感じてしまうのです。
2.リスニング力がない

TOEICのリスニングパートで出題される文章の難易度はあまり高くありません。しかし、英語の発音やスピードに慣れていないと、知っている単語でも聞き取れなかったり、意味を取り違えて理解してしまったりと、正確に問題文を把握できないことがTOEICリスニングパートの難しさです。
3.文法知識が身についていない

TOEICではパート5・6の穴埋め問題で文法知識が問われる他、パート7で正確に文章を読解するため、またリスニングパートで正確に文章を聞き取るために文法知識が欠かせません。
文法知識がないと問題文を正確に把握することができず、得点率が大きく下がってしまいます。
4.読解に時間がかかる

TOEICは限られた時間の中で問題を解いていかなければならず、読解に時間がかかってしまうと、最後まで問題を解き切れずにタイムオーバーになってしまいます。
そのため、スピーディーに文章を読み進め、多少分からない単語が出てきたとしても文章の大まかな主張を把握しながら読み解く力が必要です。
5.集中力が続かない

TOEICは試験時間が長く、リスニングパートが45分、リーディングパートが75分と合計2時間集中力を保ちながら問題を解き続けなければなりません。
そのため、後半にさしかかるにつれて集中力が切れてしまい、読解に時間がかかってしまったり、ケアレスミスをしてしまったりと、本来の力を発揮しきれないという点もTOEICの難しさの1つです。
TOEICの難易度が下げるための5つの対策方法
前項では、TOEICを難しいと感じる具体的な理由について解説をしました。
それを踏まえた上で、そんなTOEICの難易度を下げるための5つの対策方法について解説をしていきます。
- 頻出単語を優先的に覚える
 - 文法知識を身につける
 - 発音・音声変化を学ぶ
 - 長文に慣れる
 - 過去問や模擬問題を解く
 
1.頻出単語を優先的に覚える

TOEICでは頻繁に出題される単語や熟語がある程度決まっているため、まずはそれらを優先的に覚えることで、スコアアップを目指すことが可能です。
語彙力があればTOEICパート5の短文穴埋め問題の正答率を上げられるだけでなく、リスニング問題が聞き取りやすくなったり、読解の正確性とスピードが上がったりと、全体の正答率を上げることができます。
以下では、単語力が身に付く学習サイトを紹介しています。参考までにしてみてくださいね。
2.文法知識を身につける

文法知識を身につけることで、正しくリスニングすることができるようになりますし、リーディングパートの得点率も上げることができるので、TOEICスコアを大きく底上げすることが可能です。
文法学習のコツは、ただ暗記をするのではなく理解すること。文型や品詞の役割などの基礎を理解することで、応用問題にも対応できる力を身につけることができます。
以下では、初心者向けに英文法の学習方法をまとめています。
3.発音を学ぶ

TOEICではスピーキング力を問う問題がないため、発音学習を後回しにしてしまいがちですが、リスニングパートで高得点をとるためには発音ルールを学ぶことが効果的です。
リスニングパートで出題される問題文章の難易度はそれほど高くなく、「目で読めば理解できる」といったレベルの問題が多く出題されるのが特徴。しかし、多くの方が難易度の低い文章で難しいと感じてしまうのは、自分の思っている発音と正しい発音が一致しておらず、聞き取れないことが挙げられます。
例えば、顧客を意味する「client」という単語。日本語では「クライアント」と発音しますが、アメリカ英語だとtの音が弱く発音されるため「クライアン」と聞こえます。しかし、日本語のように「client=クライアント」と間違えた発音で単語を覚えてしまうと、リスニングの際に「知らない単語だ」と認識してしまい、聞き取ることができません。
そのため、英語独特の発音ルールについて学び、語彙学習の際は必ず発音記号と一緒に覚える習慣をつけることで、単語が正しく聞き取れるようになり、リスニング力を大きくアップすることができるでしょう。
4.長文に慣れる

リーディングパートは問題量が多く、素早く解いていかなければ時間切れになってしまいます。そのため、問題を素早く読み進めていく「速読力」が求められます。
そのため、普段から英文を読むトレーニングを行い長文に慣れておくことが効果的です。普段から英語の文章を読み慣れておくことで、読むスピードを上げることができますし、分からない単語が出てきた時も文脈から想像しながら文章を読み進める力を身につけることができます。これらの力が身につくことで、パート6・7で大きくスコアアップができるでしょう。
以下では、読解力を高めるための学習方法をまとめています。
5.過去問や模擬問題を解く

TOEICでは問題構成が決まっているため、事前に出題形式に慣れておくことで回答スピードを上げることができるでしょう。また、過去問や模擬問題を解くことで自分の苦手を把握することができますし、1パートにどのくらいの時間をかけて回答するべきか回答ペースも掴むことも可能です。
その他、以下の記事ではTOEICの問題集をまとめたアプリを紹介しているので、ぜひあわせて読んでみてください。
TOEICの難易度を下げるには対策スクールで学ぶのがおすすめ

英会話スクールに通うことで、講師から直接指導を受けながら効率的にTOEIC対策を進めることができます。また、TOEIC受験経験・指導経験のある講師からアドバイスを受けることで、独学よりも早いスピードで目標スコアに到達することができるでしょう。
English Withでは、TOEIC対策ができる英会話スクールをまとめた記事を用意していますので、興味のある方はぜひあわせてチェックしてみてください。
「仕事が忙しくて決まった時間に通学するのが難しい」「近場に英会話スクールがない」という方には、オンライン英会話スクールがおすすめ。自宅など好きな場所からレッスンを受講できるオンライン英会話であれば、自分のライフスタイルやスケジュールに合わせてTOEIC対策を進めることができます。
TOEIC対策に特化したレッスンを提供しているオンライン英会話スクールについては以下の記事でまとめているので、まずは気軽に体験受講をしてみてくださいね。
また、「短期間でTOEICのスコアを上げたい」「自分に合った方法で効率的に対策をしたい」という方には、英語コーチングも効果的。
英語コーチングとは、専属コーチが英語学習を徹底的にサポートしてくれるサービスのこと。スポーツ選手につくコーチのように、学習メニューの提案や学習の進捗状況の管理など、目標達成に向けて生徒一人ひとりに合わせたサポートを行います。
自分に合った適切なカリキュラムに沿って専属コーチの指導の下で学習に取り組むことで、無駄なく最短距離で目標TOEICスコアに到達することができるでしょう。
以下の記事ではTOEIC対策ができるコーチングスクールを紹介しています。各スクールでは無料カウンセリングの受講が可能です。学習相談もできますのでまずは受けてその内容を確かめてみるのも良いですね。
まとめ:TOEICの難易度は目標スコアによって変わる!英会話スクールを活用して効率的にスコアアップを目指そう
今回の記事では、TOEICの難易度について解説しました。
スコア制度のTOEICには合否がないため、目標スコアによって難しさが異なります。今回の記事の前半では、TOEICと他試験の難易度の比較や、スコアごとの難易度の違い、そしてTOEICが難しいと感じる理由について解説をしました。
- 単語力がない
 - リスニング力がない
 - 文法知識が身についていない
 - 読解に時間がかかる
 - 集中力が続かない
 
また、後半では TOEICの難易度を下げるための5つの対策方法について解説をしました。
- 頻出単語を優先的に覚える
 - 文法知識を身につける
 - 発音・音声変化を学ぶ
 - 長文に慣れる
 - 過去問や模擬問題を解く
 
これらの学習を独学で進めるのも良いですが、「効率的にTOEIC対策をしたい」「短期間でスコアアップしたい」という方には、TOEIC対策ができる英会話スクールの活用がおすすめ。英会話スクールに通い講師にアドバイスを受けながら学習を進めることで、効率的にTOEIC目標スコア突破を目指すことができるでしょう。

											


							
							
							
															
							
							
							
															
							
							
							
															
										
					
									






										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	
										
										
										
																	


