今回の記事では、TOEIC IPスコアは履歴書に書けるのか解説します。
TOEICは、ビジネスシーンや日常会話に関する英語の理解度を測る試験。多くの問題はビジネス英語がもとになることから、転職や就職をする際にTOEICスコアを履歴書に記載すれば、英語力のアピールが可能です。さらに、社内の昇給や昇進、海外赴任を希望する際には一定のTOEICスコアが求められることも。
TOEICにはリスニングとリーディングのテストで構成されるListening&Reading(L&R)テストと、スピーキング力とライティング力を測るSpeaking&Writing(S&W)テストの2タイプがあります。
「TOEIC IPテスト」と言うとListening&Readingテストのことを指すことが多いですが、Speaking&Writingテストの知名度も上がってきており、企業や学校で試験を実施している場合もあります。
TOEIC IPテストは個人で受験するTOEIC公開テストとは異なるため、履歴書にスコアを書いていいのか気になりますよね。
そこで今回は、履歴書でのTOEIC IPスコアの有効性と、IPテストの結果を履歴書に書く際のポイントや注意事項を解説します。TOEICのIPスコアを履歴書に書きたい方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
TOEIC IPテストと公開テストの違い
TOEIC IPテストとは、企業や学校などが団体で申し込みをして実施するテストで、団体が指定した日時に試験を受けることが可能です。
IPテストは、近年多くの企業や学校で実施されています。TOEIC IPテストの公式サイトによると、2021年度にIPテストの受験者数は企業で約25.6万人、学校では約45万人です。
TOEICの公開テストの受験料は2022年9月現在7,810円(税込)ですが、IPテストは4,230円(税込)で受験が可能。公開テストと比べて価格が安いので受験しやすいですね。
そのため、受験の機会があれば何度でもトライしやすいのがIPテストの魅力です。
ただし、TOEIC IPスコアは公開テストとは別の試験なので、履歴書で英語力を示すのに有効かは気になるポイントですよね。
TOEIC IPスコアは履歴書に書いても良いのか?
TOEIC IPスコアは、基本的に履歴書に書くことができます。
IPテストは、社内や大学内で団体で申し込みをして受験をする点は公開テストと異なりますが、試験の内容や問題のレベルに大きな違いはありません。そのため、履歴書にスコアを書くことで英語力の証明をすることが可能です。
また、企業や学校が登録をしている場合は、指定された期間にオンラインでIPテストが受験できます。
オンライン受験では、通常のTOEIC IPテストが2時間であるのに対し、1時間で受験をすることが可能です。受験者の能力に合わせてその場で問題が変化していくシステムを採用しているので、早いぺースで受験者の英語力を算出できます。
オンライン受験であっても、通常のIPテストのように英語力を判定することができるので、履歴書にスコアを書くことは可能です。
TOEIC IPスコアの履歴書の書き方
履歴書にTOEIC IPテストのスコアを書く際は、まず履歴書の「免許・資格」の欄に取得年月を書きましょう。資格名は「TOEIC IPテスト750点取得」というように記載します。
TOEIC IPテストは、Listening&Readingテストの受験が一般的ですので「TOEIC IPテスト」のみの記載で構いません。
しかし、Speaking&Writingテストのスコアを保持している場合や、Listening&ReadingとSpeaking&Writingの両方のスコアを書きたい場合には「TOEIC Listening&Reading IPテスト750点取得」といったように明記すると良いでしょう。
TOEIC IPテストのスコアは、過去のスコアを履歴書に書くことが可能です。ただし、あまりにも前に受けたテストスコアを書くと現状の英語力の証明にならないので、古くても2年以内に取得したスコアを書きましょう。
また、履歴書で書けるTOEICのスコアは600点以上です。公開テストの平均点が550点前後であることからも、履歴書にスコアを書きたい場合は600点以上を保持している必要があります。
ホテルでの勤務や客室常務員など、英語で接客をする可能性がある職種では600~700点以上のスコアが必要です。
さらに、外資系企業や商社では700~800点以上のTOEICスコアが必要になる場合もあるので、希望する職種や企業が求めるTOEICスコアを把握しておく必要がありますね。
600点以下のスコアを書いてしまうと、英語力が低いという印象を与えてしまう可能性もあるので、600点以上のスコアを保持している場合のみ履歴書に書くようにしましょう。
TOEIC IPは公式認定証の発行がないので履歴書に書く際は注意が必要
TOEIC IPテストでは、受験後にスコアレポートという個人成績表でスコアを確認することができます。スコアは、オンライン受験であれば試験終了後にすぐに確認が可能です。筆記で受験した場合は、試験後約17日後にスコアの確認ができます。
IPテストの場合、スコアレポートは団体の試験管理責任者に届くので、団体によりスコアレポートを手にできるまでの日数はまちまちです。
公開テストを受験した場合はスコアが記載された公式認定証が発行されますが、IPテストではスコアレポートのみで公式認定証の発行はありません。
企業によっては、履歴書にIPテストのスコアを書くことを認めていない場合や、履歴書と一緒に公式認定証の提出を求める場合もありますので注意が必要です。履歴書を送る前に、IPスコアを履歴書に記載することは可能か事前に企業へ確認しましょう。
また、公式認定証が必要な場合に備え、公式テストも受験しておくと安心ですね。
公開テストもIPテストと同様、過去のスコアを履歴書に書くことが可能です。なるべく直近のスコアを書くほうが英語力を証明しやすいですね。
公開テストを受けたのに公式認定証を紛失してしまった場合は、受験日から2年以内であれば再発行が可能です。過去に受験したTOEICの公開テストのスコアを使う必要がある場合は、公式認定証があるかも確認しておくと良いでしょう。
TOEIC IPスコアが履歴書に書けないケース
企業や業種によっては、残念ながらTOEIC IPスコアが使えない場合もあります。
基本的には、履歴書の提出と併せて公式認定証の提出を求められる場合には、IPスコアを履歴書に記載することはできません。公式認定証の提出が求められる主なケースは、TOEICのスコアが一定の基準を満たしていれば一部の試験が免除されたり、試験に加点がされる場合です。
例えば、国家公務員総合職の採用試験では、TOEICスコアが600点以上で15点、730点以上で25点が加算されます。警察官や自治体職員の採用試験では、出願する自治体によって筆記試験に加算がされることも。
また、中学・高校の英語教員の採用試験では、TOEICのスコアが基準を満たしていれば英語の筆記試験が免除になる都道府県もあります。
公務員の試験以外にも企業が公式認定証の提出を求めたり、スコアによっては試験の加点や免除をしていることもあるでしょう。自分が希望する業種や企業に履歴書を提出するにあたり、IPテストのスコアが利用可能かを事前に把握しておくことをおすすめします。
公式認定証の提出をする必要があると分かったら、前もって公開テストを受けて公式認定証が手元にある状態にしておきましょう。
公式認定証が届くのは、公開テストを受験して約30日後です。すぐに届かないことを考慮して、早めの受験をしておくと良いですね。
TOEIC IPスコアを最大限に活かすには転職エージェントへの登録がおすすめ
履歴書にTOEIC IPテストのスコアを書いて英語力を証明しつつ、他の項目もしっかり書いて自分のことを最大限アピールしたいですよね。
履歴書の効果的な書き方を知りたい方は、転職エージェントへの登録がおすすめです。転職エージェントでは、履歴書の添削をしてもらったり転職におけるアドバイスをもらうことができます。
英語関連の仕事に強いエージェントもあるので、TOEICスコアで英語力をアピールする方にぴったりの仕事が見つかるかもしれません。
以下の転職エージェントに関する記事を参考にして、自分にぴったりのエージェントを探してみてくださいね!
履歴書をより良いものに!TOEICスコアが伸ばせるおすすめ英会話スクール
履歴書に書けるTOEICスコアは、公開テストでもIPテストでも600点以上のスコアを書くのが基本です。
外資系企業や商社であれば、700点や800点以上を求める場合もあります。試験で加算があったり英語の試験が免除になる職種もあるので、TOEICのスコアを上げたい方も多いでしょう。
TOEICスコアを短期間で伸ばすには、TOEIC対策ができる英会話スクールに通うのがおすすめ。英会話スクールのTOEIC対策コースでは、TOEICに必要な文法知識や解き方のコツなどを教えてくれます。また、勉強法に困った時に講師に相談できるのもメリットです。
以下の関連記事では、TOEICの対策ができるおすすめ英会話スクールを紹介しています。
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まとめ:TOEIC IPテストのスコアを履歴書に書いてアピールしよう!
今回の記事では、TOEIC IPテストのスコアが履歴書に書けるかどうかを解説しました。
基本的にIPテストのスコアであっても、公開テストと同様に履歴書に書くことは可能です。ただし、IPテストは公式認定証が発行されないため、職種や企業によってはIPテストのスコアは認められない場合もあります。
履歴書にTOEICのスコアを書く場合は、公式認定証が必要かどうかを履歴書の提出先に確認すると良いでしょう。
TOEIC IPテストのスコアが使えない場合に備えて、TOEIC公開テストを受験して公式認定証をゲットしておくことをおすすめします!
その他、English Withでは、TOEIC対策に関する記事を多数用意しています!スコアアップやスクール選びをする際にぜひ参考にしてみてください。