英語に苦手意識を持つ人は少なくはありません。社会人の場合は、仕事で英語を使うこともあり、苦手意識をなんとか克服したいと考える方もいますよね。
そこでこの記事では、英語が苦手な社会人向けに克服する方法を解説いたします。
英語が苦手な人の特徴や、英語ができるようになるメリット、苦手を克服するための方法を記載したので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
英語が苦手だと感じてしまう人の5つの特徴
英語が苦手だと感じてしまう人には次の5つの特徴があります。
- 学生時代に英語の成績が良くなかった人
- コミュニケーションが苦手な人
- 自分の声に自信がない人
- 過去に英語が伝わらなかった経験がある人
- 完璧主義の人
それぞれ詳しく見てみましょう。
1.学生時代に英語の成績が良くなかった人
多くの方が中学、高校、大学などで英語の学習をしてきたかと思います。学生時代に英語の成績が良くないと、「自分は英語が他の人よりできていないんだ」と思ってしまい、苦手意識が芽生えます。
英語学習をする前から、「昔から英語が苦手だからやっても無理だろう」と考えてしまう人もいるほどです。
確かに学生時代の英語の成績が良ければ英語が得意、良くなければ英語が苦手、と考えがちですが、実際はそうとは限りません。社会人で求められる英語は、ビジネス英語や日常会話であり、学生時代に必要な英語とは異なるのです。
そのため、社会人の英語の得意不得意と学生時代の英語の成績はあまり関係がないと言えます。実際に学生時代は英語の成績が良くなかったものの、社会人になってから勉強を再開して、海外出張をしている人もたくさんいます。
2.コミュニケーションが苦手な人
コミュニケーションが苦手な人は、英語にも苦手意識を持つ傾向にあります。
そもそも人とコミュニケーションを取るのが好きではない人の場合は、母国語での会話も苦手ですよね。英語であれば、母国語よりもさらに大きなハードルを感じて、苦手意識を持つこともあるでしょう。
学習のために「ここはどうやって発音するのですか?」、「この文章はどういう意味ですか?」と質問しなければなりません。コミュニケーションが苦手だと、なかなか質問もしにくいでしょう。
また、英語は相手の目を見て話すことが多いです。これは英語圏の文化が関係しています。英語文化圏では、相手の目を見ることをコミュニケーションの1つ(アイコンタクト)と考えるため、英会話では相手の目を見て話すことをすすめられます。
実際に学生時代の英語の先生から「相手の目を見て話しましょう」と教わった方も多いはずです。
コミュニケーションが得意ではない人であれば、相手の目を見て話すのは緊張しますよね…。これが苦手意識につながっているとも考えられます。
さらに、英語圏のコミュニケーション自体に苦手意識を持つ方もいます。
英語圏の人は、リアクションが大きいイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。ハイタッチをするイメージ、ハグをするイメージが先行していて、コミュニケーションが得意ではない方は苦手意識を持ちがちなのです。
3.自分の声に自信がない人
英語に苦手意識を持つ人の特徴として、自分の声に自信がない人が挙げられます。
自分の声が嫌い、自分の声を聞くのが恥ずかしい、という方も少なくはありません。日本語など母国語のときは落ち着いて話せても、非母国語である英語のときは上手く話せず、英語への苦手意識に繋がります。
声が違う理由は、日本語と英語で使用する筋肉が違うからです。使用する口の筋肉が異なるため、どうしても日本語で話す声と英語で話す声が違って聞こえます。これは得意か苦手かは関係なく、バイリンガルの人でも声が違って聞こえるのです。
また、英語には日本語にない音を出すこともあります。例えば「R」の発音。こちらは舌を丸めて発音するため、日本語にはない英語特有の音になります。「R」を発音するとき、自分の普段の声とは違うと感じる方も多いでしょう。この声にコンプレックスを感じて英語に苦手意識を持つ方もいます。
4.過去に英語が伝わらなかった経験がある人
過去に英語が伝わらなかった経験がある人は、英語に苦手意識を持つ傾向にあります。
学生時代、オーラルコミュニケーションの先生に英語で話して伝わらなかった経験はありませんか?外国人に話しかけられて、一生懸命苦手な英語を駆使したものの「Sorry?」や「Pardon?」と言われた経験がある方もいるかもしれません。
このような経験があると、「自分の発音は外国人に伝わらないんだ」とショックを受けることもありますよね。別の表現で言い換えようと頑張って、ドキドキした経験もあったかもしれません。
英語が伝わらなかった経験があると、どうしてもネガティブなイメージが植え付けられ、苦手意識を持つ方もいます。
5.完璧主義の人
完璧主義の人も、英語に苦手意識を感じやすいと言えます。
完璧主義だと、英語がすでに十分話せるレベルなのに、「自分はまだまだ…」と感じてしまうこともあるのです。
日常会話レベルであれば問題ない人でも、完璧主義だと「自分は日本語と同じように英語が話せないから苦手…」と考えることもあります。
一般的に完璧主義の人は、失敗やミスを嫌います。外国人に英語を話して伝わらなかった経験をしたことで、苦手意識を持つこともあるでしょう。
英語ができるようになるとどんなメリットがあるのか?
苦手意識を持つ方の中には「できなくて恥ずかしい」、「どうせ自分はやっても無駄だ」と思う方もいるのではないでしょうか?
でも、英語ができるようになることで得られるメリットはたくさんあります。
そこでここでは、英語ができると得られる主なメリットをご紹介します。
- 友だち・知り合いが増える
- 仕事の幅や可能性が増える
- プライベートが充実する
1.友だち・知り合いが増える
英語ができるようになると友だち・知り合いの幅が増えます。
英語ができるようになれば、実践してみたくなるはずです。外国人と友だちになってみたくなったり、街で困っている外国人に声をかけたくなったりするでしょう。そこから友だちが増える可能性もあります。
日本在住の外国人にとっては、英語ができる日本人は貴重な存在。仲良くなりたがる人も増えてきて交友関係が広がるかもしれません。異文化圏の人と交流をすることで、知見が広がり、人生がより楽しく感じるでしょう。
2.仕事の幅や可能性が増える
社会人であれば、英語ができるようになることで仕事の幅や可能性が増えます。
たとえば、外国人から英語で電話がかかってきた場合、英語ができない人であれば困ってしまいますよね…。そんなときに英語ができれば、周囲から頼られるでしょう。特に接客をしている社会人であれば、英語ができることは仕事の評価にも大きく繋がるはずです。
また、英語ができることでキャリアアップなどにも繋がりますので、給与アップも見込めます。
仕事で英語をほとんど使わない人でも、英語ができることを上司が知れば、英語を使う部署に抜擢される可能性もありますし、海外出張もあり得るかもしれません。外国人のクライアントをもてなす際に手伝いをお願いされることもあるでしょう。
このように、英語ができれば、仕事の幅が大きく広がるのです。
また、英語ができるようになると、転職の際も有利になります。外資系の会社、英語をよく使う会社で働ける可能性も十分あり得るのです。転職の際は、スキルを書く欄があるため、英語ができれば「TOEIC〇〇点」など記載することができ、英語が苦手な人よりも有利です。
3.プライベートが充実する
英語ができるようになると、プライベートが充実します。
日本で生活していて、プライベートで英語は使わないけど、どういうこと…?と思う方もいますよね。
くわしく解説するとまず1つ目として、海外ドラマや映画をより楽しむことができます。英語ができるようになると、字幕に頼らずにドラマや映画を観ることができるでしょう。
字幕に頼りすぎると、文字にばかり目が行ってしまい、映画の内容も一緒に見ると疲れてしまうことがあります。字幕に頼らず楽しめれば、映画の内容を余すことなく楽しめるでしょう。
今まで邦画ばかりを観ていた方も、洋画を観たくなるかもしれませんね。
2つ目として、海外旅行がより楽しめることも挙げられます。英語に苦手意識があると、海外旅行も不安なことがありますよね。英語が得意な友だちなどに通訳を頼むこともあったでしょう。
しかし、英語ができるようになれば、自分で話すことで現地での会話にも自信が持てます。海外旅行もより楽しめるのです。現地の人しか利用しないようなお店に入る自信もつくでしょう。
3つ目として洋楽が聞き取れることが挙げられます。英語ができるようになったら、昔聞いていた洋楽をもう一度聞いてみましょう。そうすると、昔は聞き取れなかった単語も頭に自然に入ってくるのがわかるかと思います。
曲によっては単語を崩して発音したり、リズムに合わせて早く歌ったりすることがあるため、ネイティブでも聞き取りにくいことはたくさんありますが、英語ができるようになると、洋楽が以前よりもっと楽しめるはずです。
英語に苦手意識のある社会人向け!克服するための6つの勉強法
英語ができるメリットはもうお分かりいただけたでしょう。
「よし、英語を頑張って克服するぞ!」と感じてくださった方もいるかと思いますが、問題なのはどうやって克服するかということです。
そこで、ここからは英語に苦手意識がある方におすすめの勉強方法を紹介していきます。
順に見ていきましょう。
- 英語が得意な友だちと英会話をする
- 薄いテキストやドリルから始める
- 音読をする
- オンラインレッスンを受ける
- 英会話をメインにして文法や単語を気にしすぎない
- 学習記録をつける
1.英語が得意な友だちと英会話をする
英語への苦手意識を克服する方法として、英語が得意な友だちと英会話をすることをおすすめします。
急に英会話教室に通うというのは、苦手意識がある方からすればハードルが高いですよね。しかし、英語が得意な友だちであれば、話しやすいはずです。
- 留学経験がある友だち
- バイリンガルの友だち
- 日本語も話せる外国人の友だち
上記のような友だちがいれば、一緒に英語で話をしてみてください。もしも英語が通じなかった場合でも、日本語が話せる友だちであれば安心ですよね。
英語を話すのが恥ずかしい場合は、LINEなど文字でのコミュニケーションを英語にするところから始めましょう。慣れてきたら、友だちと英語で会話をしてみてください。
コミュニケーションが得意でない方も、友だちとの会話であればリラックスできるはずです。
そして、友だちに「どうしたら英語が上達するのか」と聞いてみましょう。自身の経験を踏まえた、良いアドバイスがもらえるかもしれません。友だちからのアドバイスは素直に受け入れて、学習に取り入れると、どんどん苦手を克服していけるはずです。
2.薄いテキストやドリルから始める
英語の苦手を克服したい社会人の場合は、まずは書店に行ってテキストやドリルで学ぼうとする方もいますよね。
最近では、大人向けの中学の英語を振り返る本がたくさん出ているので、チャレンジしたい方も多いでしょう。テキストやドリルを選ぶ際におすすめしたいのが、薄いものを選ぶことです。
薄いと内容も少なくなりますが、挫折することなく最後まで学習しやすいのです。それだけではなく、「自分は1冊しっかりと学習した!」という達成感が得られ、それが自身にも繋がり、英語への苦手意識克服にも繋がります。
学習し終わったテキストやドリルは、古本屋に売らずに本棚やデスクの上に背表紙が見えるように飾っておきましょう。このテキストが1冊、2冊…と増えていくと、それが自信に繋がっていくのでおすすめです。
社会人の場合は、働きながら学習をすることになるため、なかなか勉強に時間が取れないこともありますよね。残りのページ数を見て、「まだこんなにある…」と挫折をしないためにも、分厚いテキストよりも薄いテキストから始めることをおすすめします。
レベルも難しいものから始めずに、かんたんな内容のものからスタートして正解を繰り返していきましょう。成功体験をすることで、自信にも繋がります。
以下ではおすすめの学習本を紹介。気になる方はチェックしてみてください。
3.音読をする
自分の英語の声に苦手意識がある方は、それを克服するために音読をしてみましょう。
家にある学生時代のテキスト、英語の絵本、英字新聞など英語の文章であればなんでも良いので、音読をしてみてください。
すでに記載したように、日本語と英語では発音で使用する口の筋肉が異なります。英語を話すときの筋肉を鍛えるためにも、音読をすると良いのです。これは筋トレだと思って、やってみてください。
スマホアプリにボイスレコーダーがある場合は、利用してみて自分の英語の音読を記録して聞いてみましょう。自分の英語の声を聞くのは最初は恥ずかしいかもしれません。しかし、自分の発音を客観視することができるので、学習効果は高いです。
「もう少しこうしたら発音がよくなるかな」と感じる部分もあるはずです。
また、音読をしようにもどんな風に発音をしていいかわからない…という場合は、YouTubeの音読学習がおすすめ。
最初に好きな英語のアカウントを探しましょう。YouTube動画内で英語を話している人がいればどんなアカウントでも良いです。歯車の形をした「設定」ボタンを押すと、「字幕」という項目が出てくるので、英語で字幕がでるように設定します。(英語字幕が設定できない動画もあります)
あとはその動画を再生して、英語字幕を口に出して読むだけです。動画というお手本があるので、発音がわからない方にもおすすめです。
しかし、英語ネイティブのアカウントだと速すぎてついていけないこともありますよね。そんなときは、再生速度を落としましょう。歯車の形をした「設定」ボタンには「再生速度」という項目があるので、ここから変更をして再生速度を遅くしてみてください。
次に、遅い再生速度になれてきたら、徐々に再生速度を速めていきましょう。再生速度を「標準」よりも速く設定して、英語を聞きながら真似をしてみてください。その後、「標準」に戻すと、英語がゆっくりと聞こえて、聞き取りやすくなっているかと思います。発音もしやすいはずです。
このように再生速度を変えて英語の発音練習、聞き取り練習するのもおすすめです。
そのほか、発音アプリを利用するのも良いでしょう。スマホ用のアプリがいくつかあるのでダウンロードしてみてください。発音アプリに英語で発音をすると、単語を判別してもらえるので、自分の発音が正しいかどうかがわかるのです。
ゲーム感覚で使えるアプリもあるので、楽しみながら発音の勉強ができるでしょう。上達にもつながるので、ぜひやってみてください。
4.オンラインレッスンを受ける
英語が苦手な人は、なかなか英会話スクールに通う気持ちも出てきませんよね。周囲の人との差を感じてしまうこともあるでしょう。
そこで勉強方法としておすすめしたいのが、オンライン英会話レッスンを受けることです。
オンライン英会話レッスンの多くはマンツーマンのため、英会話講師が自分のペースに合わせて教えてくれます。他の生徒のレベルを気にする必要もないので、安心して勉強できるでしょう。
英語を話している姿を誰かに見られるのが恥ずかしい方も受講しやすいかと思います。
オンラインレッスンは、ネット環境さえあればどこでも受けることが可能。忙しい社会人であれば、自宅で受けることで通学の移動時間が省け、時間の有効活用になっておすすめです。
5.英会話をメインにして文法や単語を気にしすぎない
社会人向けの英語克服のための学習方法として、英会話をメインにすることが挙げられます。
苦手を克服しようと、学生時代の参考書を引っ張り出して、「SVOC…」と文法を気にする方もいますが、文法にとらわれすぎると会話がしにくくなります。学生のように、単語帳を片手に勉強する必要もありません。
社会人に必要なのは、英会話力であり、テストで求められるような筆記力が必ずしも必要ではないのです。文法や単語のスペルを気にしすぎずに、伝わる自然な会話を意識しましょう。極端な表現ですが、英語が相手に伝われば問題はないのです。
日本語での会話も文法を正確に意識せずに話しますよね。ときには主語を省略することもあるでしょう。英語も同じなのです。
文法のテキスト、単語帳は使用せずに、テキストで学習するのであれば「ビジネス英会話」、「日常英会話」など英会話の本で学習することをおすすめします。
あまり堅くなりすぎず、気軽に英語を学習してくださいね。
6.学習記録をつける
最後におすすめしたい苦手克服方法は学習記録をつけることです。
英語に苦手意識を持つ方の多くが、絶対的な学習時間が足りていない傾向にあります。学習時間が少ないのであれば、習得したスキルも少ないのは当然です。克服するためには、学習時間数を増やしましょう。
ただ、たくさん勉強しただけでは、自信には繋がらないことがあるので、苦手を克服するためにも学習記録をつけてください。
その際は、スマホアプリなどで学習記録をつけることができるので、利用してみましょう。1週間でトータル何時間勉強したかが可視化できると、それが自信にも繋がります。モチベーションアップにもなるので、やってみましょう。
スマホアプリではなく、手帳に以下のように学習記録として時間や内容を書き込むのも良いですね。
- 勉強時間:〇時間
- 〇ページ学習した
- フレーズを〇個覚えた
- 〇時から〇時まで勉強した
- 〇ページまで音読した
中には、1時間学習するごとに1円を貯金箱に入れる人もいます。これなら学習時間が増えるたびに、お金も貯められるので良いですね。貯金箱が重くなるごとに、自信がついてくるはずです。興味があれば、1円玉貯金にもチャレンジしてみましょう。
英語学習は継続が重要です。モチベーションが下がってしまうと継続しにくくなるので、モチベーションが上がるように記録方法も工夫をしてみましょう。
楽しみながら記録できるものがおすすめです。手帳に記録を書くのであれば、シールを貼ってデコレーションするのも楽しいですよ。
まとめ:社会人からでも英語の苦手意識を克服できる!
まとめると、英語が苦手な方向けの克服方法は、次のものが挙げられました。
- 英語が得意な友だちと英会話をすること
- ページ数が少ないテキストで学ぶこと
- 音読をすること
- オンラインレッスンを受けること
- 文法や単語を意識しすぎないこと
- 学習記録をつけること
英語が話せると、友だちが増えるはずです。英語圏の友だちはもちろん、非英語圏の友だちもできるかもしれません。互いに英語が話せれば、英語圏以外の人とも交流が可能なのです。
ビジネス英会話を身につければ、仕事の幅も増えるでしょう。給与アップや昇進が実現する可能性も大いにあり得ます。また、字幕に頼らず英語を観れるようになったり、海外アカウントのYouTubeを楽しんだりと、プライベートも充実するでしょう。
苦手意識がある方も、ぜひ英語を学んでみませんか。
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