ここでは、TOEICリスニングセクションのスコアアップのためにおすすめの学習方法「シャドーイング」についてのやり方を紹介していきます。
英語音声を聴きながら、それと同じ音を少し遅れて発音するトレーニングのこと。シャドー(影)のように遅れてくることからシャドーイングと呼ばれている。
シャドーイングの学習法には様々な種類が存在し、やり方も自身の英語レベルや学習目的に応じて変わってきます。そのため、TOEICのリスニングセクションで点数を取るためにシャドーイング学習を取り入れるのであれば、しっかりと理解を深めることが大事です。
やり方を間違えてしまうとスコアアップするまでに時間がかかったり、あまり効果が見られないことも多々あるので、この記事を読んで「正しいシャドーイングの知識」を身につけていきましょう。
目次
シャドーイングの種類を理解する
シャドーイングの理解を深めるために、まずはその種類を確認していきましょう。
シャドーイングには以下のように大きく分けて2種類の方法があります。
- プロソディ・シャドーイング
- コンテンツ・シャドーイング
プロソディ・シャドーイングは「聞いた英語音声を音として聞きとるためのシャドーイング方法」のことで、コンテンツ・シャドーイングは「聞いた英語音声の意味を近いするシャドーイング」です。
どちらも重要なシャドーイング学習方法になりますが、TOEICリスニングセクションでは、流れてくる音声は一度だけですので「聞いた英語の意味を1度で理解していること」が最も大切になってきます。
そのため、上記のシャドーイングの中では「コンテンツ・シャドーイング」をメインに行うことが重要。
ただし、音声をきちんと聞き取るためにも「プロソディ・シャドーイング」で英語特有の音のルール(音の繋がりや消失など)を学び「プロソディ・シャドーイング」→「コンテンツ・シャドーイング」の順番で学習を進めていくのがおすすめです。
詳しくシャドーイングの種類や学習法について知りたい方は以下の記事にまとめているので参考にしてみましょう。
効果的にTOEICスコアを上げるシャドーイング方法
ここからは、TOEICスコアップを目指す方におすすめの「シャドーイング方法」を順に解説していきます。
「プロソディ・シャドーイング」→「コンテンツ・シャドーイング」の順番で学習を進めていくことを踏まえて、リスニング題材は「TOEICの問題集」から選ぶのが良いですね。
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正しい方法でトレーニングに取り組むことで効率的にスコアアップができるので、順に確認してしっかり身につけておきましょう!
- STEP①:文章を読み文法や単語を確認する
- STEP②:リスニング音声を聞く
- STEP③:スクリプトを見て内容の理解をする
- STEP④:スクリプトを黙読する
- STEP⑤:シャドーイングを行う(15回程度)
- STEP⑥:シャドーイングを行う(スクリプト無し)
STEP①:文章を読み文法や単語を確認する
まず最初は、すぐにシャドーイングを行うのではなく「文章を読んで文法・単語の確認」をしておきましょう。
シャドーイングは英語音声を聞いて遅れながら発話するトレーニングです。学習の中でしっかり意味の理解をしていく(コンテンツ・シャドーイング)必要があるため、あらかじめ英文の理解度を高めておくことが大事です。
感覚値にはなりますが、英文・単語を見て「理解度70%くらい」と感じれる内容の英文を題材に使うように意識しておくと良いですね。そうすることで、適度な理解度でシャドーイング学習に集中できるようになります。
STEP②:リスニング音声を聞く
シャドーイングの題材となるリスニング音声の英文・単語の確認ができたら次に音声を聞いていきます。
ここでは、リスニングセクションの内容を繰り返し聞いてみて英語レベルの確認を行います。
その上で、自分には音声内容が少し難しいと思うのであれば、最もTOEICリスニング簡単な「Part1」の内容を題材に使ったりすることでレベル調整を行うのがおすすめ。
このステップではあくまでも「音声の難易度を理解する」ために、英語音声を聞くと言う目的でリスニングをしましょう。
STEP③:スクリプトを見て内容の理解をする
次に、題材としている英語音声の内容(英文・日本文スクリプト)を確認しながら「聞き取れない音」と「わからない英文法・英単語」をチェックします。
「わからない部分を100%クリアにする」ことを目的に、わからない英文法・英単語を1つひとつ調べます。
また、プロソディ・シャドーイングをスムーズに行うために「聞き取れなかった英語音声にチェック」をいれて音の変化を学びましょう。
英語ネイティブが自然な速度で話すときに起こる発音の変化のこと。
英語には、英語特有の音の繋がりや消失等のルールがあるので自分が聞き取ることのできなかった英語を元に学習します。
どんな文章が音のルールに該当するかと言うと、例えば「I found it.(私はそれを見つけました)」という英文はカタカナ読みだと「アイ/ファウンド/イット」となります。
しかし、ネイティブが話す音声を聞いて見ると「アイファウンディット」と聞こえます。
これは「語尾の”t”は聞こえなくなるケースがある」という音が消失するルールに基づいて、音の変化が発生しています。
TOEICのリスニングセクションが苦手だと感じている人のほとんどが「音のルール」を理解できていないことが挙げられるので、最初は大変ですが聞き取れない音に関しては1つずつ理解していきましょう。
STEP④:スクリプトを黙読する
英語音声のルールや内容の理解が一通り完了したら、次に英文スクリプトを黙読します。
この学習の目的は「自分なりの英語スピードでしっかり英文内容を理解できているかを確認」することや「改めてパッと意味が出てこない英文や単語が無いか確かめる」ことです。
黙読する回数は特に決まってありませんが、内容に目を通してスムーズに理解できるレベルまで行いましょう。
STEP⑤:シャドーイングを行う(スクリプト有り)
STEP①〜④で下準備が終わったらようやく、ここで本来のシャドーイングを開始します。
まずはスクリプト有りでシャドーイングを行い、音声の1~2秒(または1,2単語)遅れて発話するように意識しましょう。
このステップではすでに「内容理解」「音のルール」ができている状態ですので、音声についていくだけであればそこまで難しくは感じないかと思います。
複数回シャドーイングを繰り返し行い、英語音声に慣れたら徐々に「その英文の描写やその先」をイメージできるように意識します。
例えば、TOEICリスニングセクションのPart2では読み上げられた英文に対しての回答を3つの選択肢から選ぶといった出題方式ですが、例えば質問内容が「会議の場所を聞いてる」のであれば「場所に関する英語」がヒントになることが予測できます。
そのため、場所を聞く「Where is your house?(あなたの家はどこ?)」という質問に対しては「橋の向こう」「学校の近く」「友達の家の隣」など様々な予想ができます。
話している文章の先をイメージできるようになるには、音声に慣れて内容を無意識レベルで理解できるまでにすること必要がありますが、日本語でも相手の話を予測できるように繰り返しシャドイーングトレーニングすれば徐々に可能になります。
STEP⑥:シャドーイングを行う(スクリプト無し)
最後のステップでは、シャドーインをスクリプト無しで行い「音が聞き取れるのか?」「英文理解はネイティブ速度でできるか?」などを確認。
ここで、まだ聞き取れない音やスムーズに意味理解ができない箇所があれば再度学習を行います。
スクリプトの無い状態でも、選んだ題材に対して100%理解できている状態まで繰り返しシャドーイングしましょう。
TOEIC題材を使ったシャドーイング学習が向いている人とは?
ここまでシャドーイングの学習方法について説明をしてきましたが、いざ実践して行うとなると結構難しいものです。
正しくシャドーイング学習をするには同じ英文を繰り返し聞く必要がありますし、自分で英文・単語・音のルールなどを調べる学習などの手間もあります。
そのため、TOEICリスニングセクションで良いスコアを取るためにもシャドーイングはおすすめのトレーニングであることは間違いありませんが、一方で「英語の基礎知識」や「忍耐力」が必要です。
シャドーイングには「向き・不向き」がありしっかり行うには以下の条件を満たした方が使うと良いでしょう。
- 中学英語(文法・単語)がしっかり身についている
- TOEIC Part1は最低限シャドーイング題材にできる
- 同じ内容を深掘りして繰り返し学習できる
シャドーイングトレーニングには、やればやるほど理解度が深まり洗練されていきます。学習効果高く行うには上記に当てはまる人におすすめです。
TOEICを題材にしたシャドーイングが難しいと感じたら?
TOEICは英語を母国語としない人向けに作られたテストになるので、非常に難しい内容が出題されるかと言うとそうでもありません。
しかし、ここで紹介したステップを踏んでシャドーイング学習をしても難しさを感じてしまう場合には以下の方法を使ってみることもおすすめ。
リピーティング
リピーティングは、英文を小さな部分に区切って繰り返し練習する方法です。
例えば「Hi, I’m calling to book a flight ticket from London to Japan, please.(こんにちは、私はロンドンから日本までの飛行機のチケットを予約するために電話しています。)」と言う文を題材にするとします。
リピーティングでは上記の文章を「Hi,/I’m calling/ to book/ a flight ticket/ from London/ to Japan/, please.」とスラッシュごとに音声を止めて1つずつ英文理解や音を確認していきます。
単語のかたまりごとにシャドーイングすることで理解度は高まっていくので内容が難しいと感じたら試してみましょう。
シャドーイング音声を添削してくれるサービス【TOEIC特化】
シャドーイングは、先ほど紹介した学習のステップを踏むことでTOEICのスコアアップを目指していけますが、独学で取り組む際にはいくつかの懸念点があります。
例えば、以下の内容です。
- 「自分の英語レベルに適したTOEIC題材がわからない」
- 「自分のシャドーイング方法は正しいのか不安」
- 「英語特有の音声ルールを調べるのが大変」
そこでここでは、TOEICのリスニングセクションを題材にシャドーイングトレーニングができ、プロの添削者が内容をチェック・アドバイスをくれるサービスを1つ紹介。
お試しで「無料体験受講が可能」ですので、興味があればまずは使ってみましょう!
シャドテン
おすすめ度 | |
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料金 | 21,800円(税込)/月 6カ月プラン:120,780円(税込) |
無料体験 | 7日間の無料お試しあり |
シャドテンは、短期間で英語力が伸ばせる英語コーチングスクールの「PROGRIT(プログリット)」が提供するシャドーイング添削サービスです。
毎日、TOEICリスニングに関連する課題を元に「30分程度のシャドーイング学習」を進めていき、自身が目標とするスコア取得を目指します。
※シャドテンが用意する題材は「日常生活」「TOEIC」「TOEFL」が主になります。
このサービスの特徴は、英語音声をシャドーイングし音声をチャットで送信したら、24時間以内に「日本語文による添削結果とアドバイス」が添削者から返信されるという点です。
僕もシャドテンを使ってみたことがありますが、課題に対するフィードバックが非常に丁寧で毎日スキルアップしている実感がありました。
自己学習では学習しづらい「音のルール」などもしっかりアドバイスしてもらえるので学習効率も上がります。
さらに、シャドテンは料金面でもリーズナブルで「サブスクリプション(月額定額制)」で始めることが可能。
「正しいシャドーイング学習方法を学びたい方」や「TOEICのリスニング題材を参考にしたい方」は、まずは1ヶ月だけ試してみるのも良いですね。
シャドテンでは、入会前に「7日間の無料体験」が受講できます。TOEICスコアアップのために一度は使ってみたいシャドーイング添削サービスです。
最後に:TOEICスコアアップのためのシャドーイングは効果的!自分に合った題材を選ぼう
今回は、TOEICスコアアップに効果的なシャドーイング方法をはじめ、おすすめできる添削サービスを紹介いたしました。
この記事でお伝えした通り、シャドーイングはリスニング力を高めるために効果的ですが、やり方や題材選びを間違えてしまうと効果は半減してしまいます。
また、TOEICリスニングの伸びを実感するには「継続したシャドーイング学習」を行うことが必要です。
そのため、TOEICのスコアアップを効率的に行いたいと考えている方や正しい方法を身につけたいと思う方にとっては「英語学習のプロからアドバイス」をもらいながらシャドテンのサービスを検討してみるのも良いでしょう。
- 公式サイト:シャドテン
「シャドテン」は英語学習のプロが直接「シャドーイング添削」をしてくれることに加えて課題も豊富に用意されているので、シャドーイングのためだけにわざわざTOEIC教材を購入する必要もありません。
7日間無料でお試し利用が可能ですので、TOEICのスコアアップのためにぜひ使ってみましょう。
また、シャドテンを提供している「プログリット」では、TOEIC題材のシャドーイング添削だけでなく、スピーキングやライティングを含めた総合的な英語力を高めるためのサービスも提供。
受講生一人ひとりに応じて完全オーダーメイドのカリキュラムを作成し、定期的なコンサルティングで学習効率を高めていけます。
プログリットでも「TOEICのスコアアップコース」を設けているので、興味がある方は全国にある校舎またはオンラインで体験受講ができるので試してみましょう。
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