今回は、転職を考えている方に向けて「転職に有利な英語資格」をまとめて紹介していきます。
最近は多くの企業で英語研修を実施したりスキル支援などで英語を学ばせるというケースがありますが、それだけ英語力はどこでも必要になってきています。英語需要の高まりに応じて転職活動の際でも「英語力を証明できる資格」は効果を発揮します。
特に、外資系企業への転職や日系企業でも海外部門での採用の際は必ずと言って良いほど英語資格を基準に判断されるので、条件を満たす英語資格を持っておくのは今後のキャリアにとっても取得してべきです。
そこで、この記事では「転職時に使える英語資格」を徹底解説し、資格の知名度をはじめ、どんな人におすすめかなどをお伝えいたします。
また、転職時の準備として用意しておいた方が良いものを含めてお伝えするので、転職を考えている方はぜひこの記事をチェックしてみてくださいね。
転職に有利になる英語資格を紹介【目的別】
早速、転職活動を有利に進めるために「どんな英語資格を持っておくべきか?」についてそ解説していこうと思います。
どの資格も転職市場では使えるものになりますが、取得難易度や知名度などが異なるので、ここでそれぞれの特徴を理解しておきましょう。
- TOEIC L&R
- TOEFL iBT
- IELTS
- 英検
- 国際連合公用語英語検定試験(国連英検)
- 日商ビジネス英語検定試験
- BULATS
1. TOEIC L&R(リスニング・リーディング)
知名度 | |
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テスト内容 | リスニング・リーディングのみ |
おすすめな人 | 転職者全員 |
必要最低スコア | TOEIC600点以上 |
TOEIC L&R(リスニング・リーディング)は、国内で最も有名で多くの企業で採用基準として設けている英語力を測る試験です。
TOEICを運営する「国際ビジネスコミュニケーション協会」によると約6割以上の企業が採用時に「TOEICスコア」を参考にしているほどで、転職時に提示できるスコアがあれば履歴書に記載されて評価される可能性が高いです。
TOEIC L&Rは「0~990点のスコア」の中で正解数を元に得点が出されるので合格・不合格という形のテストではありません。どなたでもスコアを取得できるので自分の英語力がどのレベルなのかがよくわかるテストです。
履歴書に書く際の最低基準としては「600点以上」を目指すことをおすすめします。それ以下の点数を履歴書に書いてしまうと「英語力のない人」だと思われてしまう可能性があるので気をつけましょう。
また「800点以上」のスコア取得者は、国際部門での転職がスムーズにできたり、外資系企業で英語をメインに仕事ができるレベルだと判断されることが多いです。
ただし、TOEICは海外の企業で現地採用を目指す方などにとっては使えない可能性があります。というのも、TOEICは海外ではそこまで有名ではないから。
次項でお伝えしますが、海外企業ではTOEICの代わりに「TOEFL」や「IELTS」をはじめとした英語4技能(読む・書く・聞く・話す)を総合的にスコアとして測ることができるテストを元に評価される傾向があります。
2. TOEFL iBT
知名度 | |
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テスト内容 | リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング |
おすすめな人 | 海外企業・外資系企業への就職を考えている人 |
必要最低スコア | TOEFL iBT90点以上 |
TOEFL iBTは、「英語圏の大学・大学院に入学するために使われる英語テスト」です。僕自身はアメリカの大学に正規留学経験があり、入学する際にスコア提示が条件として必要だったため取得しました。
日本国内では、個人で受験できるコンピュータ試験の「TOEFL iBT」が公式で、中には団体受験が可能な「TOEFL ITP」というものもあります。
転職時に英語力証明として使えるスコアとしては「TOEFL iBT」が有名で、特に海外での現地採用や外資系企業で求められるケースが多いです。
このテストは、英語を使って大学や大学院の授業についているかの尺度を測ることができるので内容はアカデミック(専門的)なもので難易度は高め。
基準を満たすために大学入学の際に僕は数回受験しました。TOEFL iBTのテストは英語4技能を測るためかなり長い試験時間になり、おおよそ4時間半程度かかり集中力も必要なテストですね。
英語力を総合的に判断できるテストであるため、信頼度は世界規模で見るとTOEICよりも高いです。特に、多くの海外企業でTOEFLスコアを採用基準にしているので、英語を使った仕事をメインに行いたい方などは一度受けてみるのも良いでしょう。
3. IELTS
知名度 | |
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テスト内容 | リーディング・リスニング・スピーキング・ライティング |
おすすめな人 | 海外企業や外資系への転職を考えている人 |
必要最低スコア | スコア5.0以上 |
IELTSは、オーストラリアやイギリスなどの海外留学や移住に必要なテストですが、海外企業・外資系への転職時にも効果を発揮する英語資格です。
TOEFLと似たようなテスト内容で難易度は同じく高め。合格・不合格のようなスコア提示はされず、試験結果は「1.0~9.0まで」で0.5刻みのスコアに分けられます。
元々が留学・移住で問題なく生活ができるかをベースにしたテストということもあり「英語のコミュニケーション能力を測るテスト」として海外では知られており、信頼性・公平性のある指標として使われることが多く「世界の国の教育機関や政府機関などで採用」されています。
英語4技能を測るためタフな試験内容ですが「5.0以上のスコア」を取得できれば、転職活動ではアピールできますし、より高いスコアがあれば移住を踏まえた転職なども可能になるでしょう。
4. 英検
知名度 | |
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テスト内容 | リスニング・ライティング・スピーキング(面接) |
おすすめな人 | 転職者全員 |
必要最低スコア | 2級以上 |
英検は、日本での知名度が高い英語コミュニケーション能力を測るテストです。英語レベルに応じて様々な級が用意されており高校受験などでも使われることがあります。
日本国内で英検の資格を持っていることは特に、高校・大学入試で学科試験免除などの待遇があり、海外留学の際の証明資格として認められることもあり信頼性は抜群。
試験内容に関しては、受験するレベルにもよりますが「2級以上」に関してはリスニング・ライティングが行われ、二次試験としてスピーキングテスト(面接試験)が設けられます。
※準1級以上では筆記試験に英作文が含まれる。
また、1級や準1級に関しては合格率は低いので、資格を持っていればかなりのアピールに繋がるかと思います。
5. 国際連合公用語英語検定試験(国連英検)
知名度 | |
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テスト内容 | リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング(面接) |
おすすめな人 | 国際関係の仕事に就きたい人 |
必要最低スコア | B級以上 |
国際連合公用語英語検定試験(国連英検)は、国連職員・ユネスコ職員などの「国際公務員」や国際協力機構(JICA)を目指す方に必要となる英語テストです。
先ほど紹介した英検とは試験内容が大きく異なり、国連英検では国連の理念としてある「国際協力」「国際理解」をコンセプトに、出題内容に関しては「国際的な時事問題」が含まれています。
そのため、英語力だけではなく、世界情勢(平和活動・地球環境・政治・経済など)についての知見も求められます。
試験内容については、リスニング・英作文の試験をはじめ、A級以上は二次試験で面接が行なわれます。難易度としてはTOEICや英検に比べてもより高く、履歴書にかける「B級以上」のスコアを取得できれば国際意識の高さをアピールできます。
6. 日商ビジネス英語検定試験
知名度 | |
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テスト内容 | ライティングのみ |
おすすめな人 | ビジネスライティングが必要な人 |
必要最低スコア | 2級以上 |
日商ビジネス英語検定試験は、ビジネス現場で実践的なライティング力を測る英語テストです。
出題内容は主に、事業計画書や企画書をはじめ報告書、請求書、履歴書、電子メールなどの作成など様々で、海外企業との取引で使われるライティング力が問われます。
特に、貿易関係の仕事に就きたいと考えている方におすすめの英語テストです。
転職活動をする際に履歴書に載せれる「2級」の試験であれば多くの会場で行われているので受験しやすく、パソコンを使って回答する形で合否もすぐにわかります。
そのため、現状のビジネス現場におけるライティング力をチェックすためにも使いやすいテストですね。
知名度はあまり高くはありませんが、即戦力になるアピールにも繋がりますし、一度受験してみるのも良いでしょう。
7. BULATS
知名度 | |
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テスト内容 | リーディング・リスニング・ライティング・スピーキング |
おすすめな人 | 海外企業・外資系企業への就職を考えている人 |
必要最低スコア | 75点以上 |
BULATSとは、ケンブリッジ大学英語検定機構が運営する「実際のビジネスシーンに必要な英語でのコミュニケーション能力を測る試験」です。
ビジネスレターや報告書、企画書の作成などをはじめとした、英語を使った日々の業務で使われる英語力が問われるため資格の信頼度も高いです。
英語4技能を総合的に測るテストで、オンラインでの受験も可能。多くの場合、企業や団体での導入が成されるケースが多いですが、個人でも受験できます。
知名度はTOEICや英検と比べると高くはありませんが、大手企業では採用しているところも増えており、ヨーロッパ諸国、オーストラリア、カナダ、など様々な国でも認知度は高まってきています。
英語を活かした転職をするための準備とは?
「どのような英語資格を持っていれば転職活動の際に有利に働くか?」についてはここまでで理解できたかと思いますが、実際の転職を行う際に準備しておいた方が良いことをここではお伝えいたします。
資格を取得するには英語の勉強が必要ですし、転職を行う際には転職エージェントへ登録することが大事です。
ここでは、そんな英語資格を活かせるための転職活動で必要な準備についてお伝えいたしますので、確認して進めていきましょう。
- 準備①:英語力を高めておく
- 準備②:履歴書の準備や面接対策をする
- 準備③:転職エージェントに登録する
準備①:英語力を高めておく
英語資格を取得するためには、英語力を高める必要があります。しかも、ただ英会話のトレーニングを行うだけでなく「英語試験の対策」をしなければなりません。
ここからは「英語力を伸ばせる英会話スクール」をはじめ「英語試験対策ができるスクール」を網羅して紹介するので、それぞれ確認して必要だと思う学習を進めましょう。
TOEICのスコア対策に強いおすすめ英会話スクール
転職時の英語資格で最も有名なTOEICですが、自己学習でスコアアップを目指すよりも「TOEICスコア対策を行っている英会話スクール」を使って学習する方が効率的です。
特に以下の英会話スクールは全国各地に校舎を構えているのでおすすめ。
より多くの英会話スクールを比較したい方は以下の記事も参考にしてみてください。
また、オンラインでTOEIC対策を行いたい方は以下のスクールがベスト。
こちらでも多くのオンライン英会話スクールから比較する際に参考にしてみてください。
TOEFL・IELTSに強いおすすめ英会話スクール
海外現地での転職や外資系企業への転職の際に効果的な「TOEFL」「IELTS」の試験対策を行いたい方は以下の英会話スクールがおすすめです。
僕自身も両方のテストを受験したことがありますが、問題傾向の対策や質問文に対する暗黙のルールなど学ぶことが多いので、試験対策のプロに短期間でも良いので解き方を教わった方が効率的にスコアアップを実現できます。
TOEFL・IELTS対策はオンラインで受講できるスクールが多いので以下にまとめ記事を載せておきます。
短期間で英語力を伸ばせるおすすめ英語コーチングスクール
「転職するまでの期間を短くしたい」「効率的に英語力を上げたいと思っている方」は英語コーチングスクールで英語資格取得のために学習するのがおすすめ。
英語コーチングスクールとは、数ヶ月間という短い期間で自分が目標にする英語力に最短で近づけるために「最適な学習方法」や「英語学習の習慣化」を身につけるスクールのことで、徹底した学習サポートが特徴的です。
料金は従来の英会話スクールに比べて高めですが、その分一人ひとりに徹底したサポートを行ってくれるので、学習成果はかなりもの。
中でも、TOEICをはじめとした英語試験対策に焦点を当てたコースを設けている「PROGRIT(プログリット)」はおすすめです。英会話を総合的に上げたい方は「ENGLISH COMPANY(イングリッシュカンパニー)」が良いでしょう。
※上記3スクールは通学・オンラインでの受講を選択できます。
準備②:履歴書の準備や面接対策をする
次に、英語資格を活かした転職をする際には企業側から「英語での履歴書」や「英語の面接」が求められるかもしれません。
今まで日本企業向けに提出してきた履歴書や面接方法とはまた違ったやり方をする必要があるので、そのイロハを知っておくことは大事です。
ここでは、履歴書作成やライティングスキル、面接対策ができる英会話スクールを紹介していきます。必要だと思う人は一度確認してみましょう。
英語で履歴書を準備するためにおすすめのオンライン英会話スクール
転職希望先にもよりますが、外資系企業への転職を考えている方へ、英語資格を武器にエントリーする際は「英語の履歴書」を求められることがあります。
英語できちんとした履歴書が書ければライティングスキルのある人材だと判断される可能性があるので、ライティング全般を通じて履歴書は英語で書けるように準備しておきましょう。
講師から直接英文添削などができるオンライン英会話を以下で紹介するので検討してみてください。
英語で面接対策ができるおすすめオンライン英会話
英語を活用した転職で外資系企業を希望される場合は「英語で面接対応をする」可能性は大いにありえます。
特に、職場で英語を使うことが多くなる場合は、面接時にも「スムーズにコミュニケーションが取れるか?」を試されることが多いです。
そのため、英語で面接対応をスムーズにできるように自己紹介から自分の強み・弱みなどを客観的に話せるように対策をしておくのがおすすめ。
オンライン英会話スクールでは「英語の面接対策」を行えるところがいくつかあるので、以下の記事を参考にしてスクール選びを進めましょう。
準備③:転職エージェントに登録する
実際に転職活動を進めていくにあたり「転職エージェント」への登録は必須です。転職において英語の資格が求められる求人はいくつもありますが、特にここで紹介する転職エージェントは「英語力を活かした転職」に特化した情報を多く取り揃えていいます。
上記4つの転職エージェントの共通点は「英語を活かせる求人が多い」ということです。
中でも「リクルートエージェント」は、業界でもトップクラスの求人数を誇ります。英語資格が採用基準の1つになっている求人情報も多いのでぜひ登録して求人情報を確認してみましょう。
また「エンワールド・ジャパン」は、年収800万円以上の求人が多くハイミドルの転職者にもおすすめ。英語力を活かした転職におすすめのエージェントですね。
ここで紹介する以外の転職エージェントも知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。外資系転職を考えている場合は効率的に情報収集ができます。
最後に:転職に有利に進めるために英語資格は1つでも多く持っておきましょう!
今回は、転職に有利な英語資格の種類と、転職活動をする際の準備について詳しくお伝えいたしました。
僕自身も転職した際にはTOEICやTOEFLのスコアを持っていたので、履歴書に書いて1つのアピールポイントとして活かしていました。
必要最低限のスコアを取得できるようにまずは、転職活動と並行して試験対策の勉強を進めておくことをおすすめします。
また、興味のある求人を早い段階で見つけておくことで転職エージェントのアドバイザーへ相談できたり、介して企業へ質問をすることもできるので、まずは登録をしておきましょう。
ただし、僕の転職経験からもいくつもの転職エージェントへ登録してしまうと、情報量が多く精査するのが大変ですし、担当者からどんどん連絡がくるのも対応しきれません。
そのため、ここで紹介した「4つのエージェント」から転職活動を進めていく程度の数に抑えておいた方が良いですね。
英語資格を活かすために試験対策ができる英会話スクールで着実に英語力を上げて、自分の希望とする転職活動ができるように努めていきましょう!
英語と転職に関する関連記事は以下からどうぞ。